きのう14日(水)は、北陸、中国、九州北部地方で春一番が吹きました。
春一番とは、立春~春分の間(今年は2月4日~3月21日)に初めて吹く強い南風のこと。
南風なので、春一番が吹くと暖かくなります。
きのうも、日本海を進んでいた低気圧に向かって春一番が吹いて、春先の頃の暖かさになりました。
さて皆さん、春一番ってどのような印象がありますか?
暖かい、風が強い、春一番が吹いたらいっきに春らしくなる。
こんな印象でしょうか。
しかし、春一番が吹いたからといって、いっきに春がやってくるわけではありません。
春一番というのは『春の訪れ』を告げるのではなくて、『冬から春に季節が変わりつつありますよ~』というお知らせなのです。
こちらはきのうからきょうにかけての天気図ですが、春一番を吹かせた低気圧からのびる寒冷前線(青色の前線)が、本州をだんだんと南下しているのが分かるかと思います。
(気象庁HPの天気図を加工)
この寒冷前線は、『季節の境目』のようなもので、前線の北側には冬の寒い空気、南側には春先の暖かい空気があるんです。
つまり、春一番が吹いたきのうは本州付近は前線の南側に入って、春先の暖かい空気が流れ込んだので暖かくなりましたが、きょう15日(木)~16日(金)にかけては前線どんどん南に下がって前線の北側に入るようになるので、また冬の空気が日本付近に流れ込むのです。
なので、春一番が吹いた後は、季節の前進と後退を繰り返すんですね。
週間予報を見てみても、まだまだ雪マークのついている所がありますし、寒くなるタイミングもあります。
春一番が吹いたからといって衣替えしてしまうのは、気が早いですよ~。