さて、みなさん、沖縄というと何を想像しますか?
青い海に青い空。
台風が来たり梅雨でもない限り、きれいな青空が広がっている。
そんなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
ただ、この時期の沖縄は、実は東京よりも晴れの日が少ないんです!
実はそうなんです!
下の図のオレンジ色の棒グラフは、平年の沖縄県那覇市の日照率40%以上の日数を表したものです。晴れの日と思っていただいてOKです!
そうすると、夏は1か月のうち20日以上も晴れるのに対し、10月以降は極端に晴れの日が少なくなり、11月は14.8日、12月は13.5日ということで、晴れる日は月の半分以下ということになります。
(沖縄気象台HPより)
ちなみに東京の平年11月の日照率40%以上の日数(晴れの日の日数)は、11月は17.4日、22.5日ですので、
晩秋~冬にかけては、沖縄よりも東京の方が晴れるんです!
なんで晩秋~冬にかけては沖縄よりも東京の方が晴れるのか。
ポイントは、
①秋の高気圧の通り道
②西高東低の冬型の気圧配置
この2つです。
まず①ですが、夏の太平洋高気圧は、沖縄など南の方が大好きなので、沖縄をしっかりと覆ってくれます。
だから、沖縄では夏は月のほとんどが晴れということになります。
一方、秋は、主役を太平洋高気圧から移動性高気圧にバトンタッチします。
この秋の移動性高気圧が大好きな場所は本州。
本州あたりが秋の移動性高気圧の通り道になるので、秋は沖縄よりも東京の方が晴れるんです。
次に②の西高東低の冬型の気圧配置。
冬になると、大陸の方に高気圧、日本の東に方に低気圧がある状況になりやすい、いわゆる、西高東低の冬型の気圧配置になることが多いです。
そうすると、本州のあたりでは、
北風にのって大陸から寒気が運ばれてくる。
→日本海に運ばれてきた寒気が暖かい日本海に反応し雪雲ができる。
→日本海側で雪が降る。
→日本海側で雪を降らしきってしまい、雪が売り切れ状態になるので、東京など太平洋側は晴れる。
ということになります。
※ちょっと難しい図ですが、このような仕組みです。
(新潟地方気象台HPより)
じゃあ、冬型の気圧配置のときの沖縄はどうなのでしょう。
以外と盲点なのではないでしょうか?
でも大丈夫。
基本的には本州のあたりと考え方は一緒です。
冬型の気圧配置のときの沖縄は、
本州の日本海側と同じように北風が吹き寒気が入る。
→寒気が、暖かい東シナ海や太平洋で反応し雲ができる。
→できた雲が、沖縄に流れ込んでくる。
→気温はそこまで低くならないので、降るものは雨。
といった感じ。
だから、晩秋~冬にかけての沖縄は曇りや雨の日が多く、晴れる日の方がレアなのです。
(Hは高気圧、Lは低気圧。季節風は冬に吹く北風のこと。沖縄気象台HPより)
ちなみに、沖縄では夏が終わって初めて吹いてくる北風(北東風)のことを『ミーニシ』といい、ミーニシが吹くと季節の歩みを感じるそうです。
この先1週間の予報を見てみても、東京よりも沖縄の方が天気が崩れそうですね。
これから先の季節は、西高東低の冬型の気圧配置が現れる日も多くなります。
どうぞ、沖縄の天気予報に注目してみてください。
そして、日本海の筋状の雲だけでなく、東シナ海~沖縄方面に広がる筋状の雲にも注目してみてくださいね!
ひとまず、10月30日、冬型の気圧配置になった時の雲の様子を載せてみます。
びっしりです!!