西・東日本では冷たい雨が続いていますが、あと10日程度は雨の降りやすい状況が続きそうです。

 

(ここ20日間の日照時間の平年比.気象庁HPより。灰色や黒色の所は、平年に比べて日照時間が少ない所。)

 

 (ここ20日間の降水量の平年比.気象庁HPより。青色系の所は、平年に比べて降水量が多い所。)

 

気象庁からも西・東日本の日照不足と長雨に注意を呼び掛ける情報が発表されました。

 

 (気象庁HPより)

 

この日照不足や長雨をもたらしているのが、この情報文にも書いてありますように、

10月に入ってから西・東日本付近に停滞しやすくなっている前線、それから、前線に向かって流れ込んでいる湿った気流(空気)です。

 

(気象庁HPより一部加工)

 

この前線と湿った空気は、実は、『大雨3点セット』といわれるもののうちの2つなんです。

 

それでは、残るひとつはなんでしょうか?

 

 

それは、台風です。

 

(大雨3点セットの模式図.小林作成)

 

上の図のように、台風が離れていても、

台風周辺の湿った空気が前線に向かって流れ込む

→前線の活動が活発になる

→大雨になる

というおそれがある。

 

これが『大雨3点セット』といわれる所以ですが、今週末~来週前半にかけては、この3点セットが揃った状況になるおそれがあります

 

 

台風21号の進路は、下の図の通りで、現時点ではだまだ分かりません。

 

(台風21号の進路図)

 

ただ、すでに、シトシトと降り続いている雨により、土の中の水の量がじわじわと増えていて、ふだんより地盤が緩んでいます(地面が乾くヒマがないのです)。

 

(土の中の水の量)

 

そういう所に、台風が近づく前から前線の活動が活発になり大雨となったり、また、台風が直撃すればさらなる大雨となり、

最悪の場合、甚大な災害につながるおそれがあります。

 

台風の位置情報のみにとらわれず、台風が遠くにあっても大雨のおそれがあるかもと思って、いまのうちから早めの備えをお願いしたいところです。