みなさんこんにちは!

本日は昨日見た「X」の属作である「pearl」を見ました!



あらすじは、「X」で強烈な存在感を放っていた史上最高齢のシリアルキラー・パールの若き日を描いた物語となっています。敬虔なクリスチャンで厳格な母親と病気で動けず声も発することができない父との3人暮らし。女優を夢見るも、父親と家畜の世話に追われ、母親からは「お前は一生農場からは出られない」と言われてしまう始末。夫・ハワードは戦争に行っており、1910年代当時はスペイン風邪の流行もあり、外を出歩くことも許されないという閉鎖的な状態のなかで、抑圧や欲望にもがき苦しむパールがとった行動とはーー。





それではここからはネタバレしながら内容に触れていきたいと思います!




毎日農場の家畜に餌をやり、家に帰れば父親の世話をしながら母親の小言に耐える日々。単調な日々でも、スターになるという夢を持ち続けるひたむきな少女の面もある一方で、農場にやってきたガチョウを躊躇いもなく刺殺して、川を泳ぐワニに食べさせるというサイコパスっぽい一面も(この時点でちょっと不穏…笑)。


ある日、父親の薬を買いに行くために街に行ったパールは、母に内緒で映画を見に行きます。そこで出会った映画館に勤める男性とも出会い、より一層女優になるという夢への希望が膨らんでいきます。

しかし、家族で夜ご飯を食べているとき、薬代として渡していたお金のおつりのありかを聞かれます。帰りにアメを買ったと嘘をつくと、ご飯を食べたなら私の作った料理はいらないわね、と言われご飯を取り上げられてしまう。父や私への感謝が足りないと怒られたことで、母への怒りや農場での生活への不満が募っていくこととなります。


いつも通り、農場で家畜の世話をしていると、ハワードの妹がやって来ました。そこで、パールに土曜日の11時に教会でダンスのオーディションがあることをこっそり教えてくれます。2人だけの秘密と言って、共にオーディションを受けることを約束します。だけどその夜、今度は母親にこの前町へ行ったときに見た映画のパンフレットが見つかってしまいます。そこでパールは土曜日に教会でオーディションがあり、それを受ける予定だと伝えると、どうせあなたは受からないと母に言われ、揉み合いのケンカに発展。そのはずみに暖炉の火が母親のスカートに燃え移り、みるみるうちに火だるまになっていく母。焦ってパールがバケツの水をかけるも全身に火が燃え移っており母は倒れたまま。パールは母を引きずって部屋に隠し、大雨の中映画館で働く男の元へ行きます。


男の元で一晩過ごすも、早朝に悪夢で目が覚めてしまったパールを、男は家まで送ってくれます。父親の身だしなみを整え、家の中へ迎え入れるも、なんだか異様な雰囲気に萎縮してしまう男性。そしてパールの部屋で過ごしていると、聞こえてくるドアを叩く音。音の主を確かめようとする男に対して、犬が入ってきたから地下に閉じ込めていると説明し、農場へ行く2人。しかし男性は仕事があるからと帰ろうとし、昨晩とは違ってよそよそしい様子を見せます。なんで冷たいの、私の事嫌いなの、とヒステリックになるパールに対して、好きだけど怖いんだ、と言って車に乗り込みます。そこへ農業フォークを片手に運転席へ回り込み、そのまま胸を突き刺します。車から引きずりおろして何度も刺し続けるパール。最終的に遺体は車ごと川へ沈められてしまいました。家に戻ったパールは、ついに父親をも手にかけてしまいます。


そして待ちに待ったオーディション。会場で義妹と再会もします。どうやらこのオーディションは、町ごとに1人しか受からない様子。パールか義妹のどちらかが受かることは確定し、パールの順番がついにまわってきます。ピアノの音に合わせ軽やかにダンスを見せて、手応えは十分。しかし結果は不合格。泣きながらもう一度チャンスを、とせがみますが、若いブロンドの女の子が欲しいと言われ、会場を追い出されてしまいます。


会場裏で涙にくれていたパールを見つけた義妹は、家まで送り届けてくれます。2人で家に入り、パールが胸のうちに抱えていたハワードへの思いを吐き出します。はじめは小さな動物から手をかけ、ついには父親にも手をかけたことや、一時の過ちであれ、他の男性と関係を持ったことなどをすべて。

思いもしない告白をされた義妹は驚きながらも、2人の秘密と約束をして家を出ようとします。彼女がオーディションに受かったことを確信していたパールはお祝いの言葉も伝えます。


家を出た義妹を、斧を片手に持ってゆっくりと追いかけるパール。逃げ惑う後ろ姿に容赦なく斧を振り落とし、殺してしまいます。遺体はバラバラにして、川に捨てたり家畜の餌にしたり。

食卓には、義妹家族が農場へ訪れたときに持ってきてくれたものの、ずっと玄関前で放置されていたためウジ虫がわいた状態の豚の丸焼きなどを並べ、母親と父親の遺体をいつも食事の時のように椅子に座らせます。


そこへ兵士として従事していた夫・ハワードが帰ってきます。食卓の惨事に言葉を失う夫に対して、不気味とも言える満面の笑みを浮かべながら涙を流すパールのアップで、映画は幕を閉じます。




見ていてずっと、グロいシーンは今回ないんだな〜と思っていたら最後に遺体をバラバラにするシーンで度肝を抜かれました笑 

そこまでグロいわけではなく、むしろ美しさも感じるようなものでしたが、気を抜いてたときに急に来たのでびっくりしちゃいました。。

色彩が鮮やかななかでの鮮血っていうのは怖さというよりも不気味さを感じさせられて、このミスマッチ感が逆にうまくはまってる気もしました。昨日A24がミッドサマーの配給会社と同じと知ったからか余計にミッドサマーっぽいって感じも、、


「X」を見たときにパールに感じた悲しさとか、暗い過去がありそうな感じも、これを見ると結構納得しました。

あとは義妹に打ち明けるシーンの長ゼリフとか、ラストのアップの笑顔とかに圧倒されました。

狂気的な役がとても似合うなぁと、、笑

今回の「pearl」で主演を務めているミア・ゴスは「X」でマキシーンを演じているだけではなく、特殊メイクによってパールも演じていたそう。

知らなかったのでとてもびっくりしました笑


「X」を見たときにも、パールとマキシーンって繋がってるんじゃないかなって思ったのですが、今回の映画にも「自分らしくない人生は受け入れない」っていうワードが出てきていて(マキシーンがよく作中で呟いていた言葉)、確かにリンクしてるなぁと改めて感じました。ただ、パールは女優になるという夢に挫折をしてしまいますが、マキシーンは女優ではあるものの鳴かず飛ばずな状態で、「農場の娘たち」でドル箱を狙う女の子なのでそこの違いはありますね、、 お互い現状に満足出来ていないっていうところは同じかも??


「X」を見た方にはぜひとも「pearl」も見て欲しいですが、どちらか一作品しかみていなくてもそれ単体で十分に面白いので、みなさんよかったら見てみてください!


それでは!