荒川博さん | 小林至オフィシャルブログ「小林至のヨノナカ考」Powered by Ameba

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http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/12/05/kiji/K20161205013849050.html

 

 

野球界の偉人・功労者がまた一人、心よりご冥福をお祈りします。

大変にありがたいことに、野球史に残る偉人と、少しだけ縁を持つことが出来ました。

はじめてお会いしたのは、わたしがロッテの選手だったときですから、ほぼ四半世紀前ということになります。

当時の二軍監督の醍醐猛夫さん(わたしの入団時はスカウト部長として、色々と尽力してくださったわたしの大恩人です)が、野球に対する考え方を学びなさいということで、紹介してくださり、昼食をご一緒しました。

べらんめえ調で、王さんを指導したときの話、合気道の構えの話などを交えて、色々と教わり、励ましてもらったことを憶えています。

ホークスのフロント時代は、編成の責任者として、王会長に仕えていたこともありまして、少なからず、お話しする僥倖を得ました。

なかでも思い出されるのが、2010年、王貞治ベースボール・ミュージアムの開館式典に、奥様とご一緒にお越しくださったときのこと。

確か、地域の野球少年少女を招いていたのですが、その子たちに即席で野球教室をしてくださいました。博多の夏は、湿った空気と強烈な太陽光線でうだるように暑いのですが、そんななか、大汗をかきながら、大きな声で、おだてたり、笑わせたりしながら、その楽しそうに指導すること。わたしの記憶に残っているシーンです。

その後も、時々、電話がありまして、内容は、おおよそいつも、荒川道場の教え子のことでした。

「神宮で教えているんだけど、そのなかで、ちょっと面白い選手がいてね。時間があるときでいいから、一度、スカウトにみてもらえないかな」

「どんな選手なんですか」

「なかなか良いパンチ力があってね。なにより、構えに雰囲気がある」

大声で、表現豊かに、楽しそうな声が蘇ってきます。合掌。