お松明のカンデンデン。 | いけず女優 こばやしあきこオフィシャルブログ

お松明のカンデンデン。





3月15日は、お松明。
小さい頃、地元でいちばん楽しみなお祭りでした。そして、カンデンデン。

京都市の西、嵯峨の釈迦堂の名で親しまれている古刹「清涼寺」の境内で執り行われる“カンデンデン”正式名称「嵯峨大念佛狂言」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている民俗芸能です。










同級生たちがこの“カンデンデン”嵯峨狂言をやっていて、よく見に来てました。大人になってからみると、よく意味も深さもわかるけど、あの頃は同級生がやってるから見てました。
改めて、エエとこに育ったなぁ、あ、だからこんなに古風なもんが好きなんかなぁと思います。


すべての役者が面をつけ、台詞がなく、身振り手振りだけで芝居が進行する点に大きな特徴があります。現在は、約二十番の演目が継承されています。

その歴史は古く、言い伝えでは鎌倉時代に融通念佛をひろめた円覚上人道御の創始とされています。歴史的な資料からみても、嵯峨大念佛狂言には室町時代(享禄2年[1529])の銘を持つ面が伝わっており、すでに500年近い歴史を有していると考えられます。この他にも、桃山時代の優秀な面打師であった喜兵衛の刻銘を持つ女面≪深井≫や、和宮降嫁の説得にあたった、宮中女官、高野房子の菩提を弔うために奉納された装束など、美術的にも宗教史的にも価値の高い数々の資料が伝わっています。






嵯峨大念仏狂言の演目は「カタモン」と「ヤワラカモン」の二種類に大別されます。

カタモンは『土蜘蛛』や『舟弁慶』のような能系統の演目で、ヤワラカモンは 『釈迦如来』や『愛宕詣』のようなコミカルな要素を持った演目です。

公演 にあたっては、このカタモンとヤワラカモンを交互に配します。

カタモンには『道成寺』『夜討曽我』『羅生門』など、能の『斬合物』 『鬼女物』『鬼退治物』と呼ばれる派手なたちまわりや
勧善懲悪をテーマとした ものと共通の演目が多くあります。

また、春季公演では最初の演目を『花盗人』、 最後を『餓鬼角力』とするのが定番となっています。

囃子は鉦(カン)と太鼓(デン)による「カン・デン・休み・デン・カン・デン・ デン・休み」と
「カン・デン・デン・デン・カン・デン・デン・休み」という二 種類のリズムが基本となります。

ほかに妖鬼の類の登場や立ち回りの際に用いられる 「ハヤガネ」と呼ばれる鉦の連打があります。
横笛は九孔(通常は七孔か六孔) を持つ大変に珍しいものです。

今年、十何年ぶりに3月15日に地元にいて、見に来ることができたら、まさにこの横笛を吹いてるのは、仲良しだった同級生でした~(*´∀`)(このあと懐かしの再会を祝して二人で写真とったんですけど、保存がうまくできてなくてショックー)






さすがなおちゃん!吹奏楽部でもフルート吹いてたけど、続けてたんやなぁ。
彼女とは中学一年の時に、一緒に正倉院展を観に行った仲です。帰ってきて「螺鈿の蒔絵が、素晴らしくて!!」と話してたら、うちの姉に「あんたら、お婆ちゃんみたいなやな!?!意味わからん!」と驚かれたの覚えてます(笑)

やはり、小さい頃から和ものがだぁいすきでした。

いつもは、境内に別棟である狂言堂で執り行われる公演ですが、修復のために、今年は本堂の東側の縁側で行われました。







私が見た演目は、3月15日にふさわさく「釈迦」

釈迦如来

登場人物:釈迦・寺侍・坊主・母親・娘
~あらすじ~
坊主と寺侍はお釈迦様を本堂に据え、守りをする。美しい母親とお多福の娘がお釈迦様を拝みに来る。
母親がお参りすると、うれしそうに「ガッテン、ガッテン」と動く。
次に娘がお参りすると、お釈迦様は後ろを向いてしまう。
坊主と寺侍は思案のすえ母親に向きを変えてもらうように頼んだが、釈迦と母親は肩を組み帰ってしまう。  
びっくりした坊主はとっさに自分がお釈迦様になりすます。寺侍が帰ってお釈迦様をお参りすると裏返る。
娘に頼み向きを 変えてもらおうとするが、お釈迦様(坊主)と娘は肩を組み帰ってしまう。  
寺侍も釈迦の代役となるが、誰もお参りが ないので、しかたなく帰ってしまう

ユーモラスな動きとお話で、お釈迦様に親しみ?もわく楽しい演目です。





土蜘蛛もみたかったなぁ。またいこーっと!
ほんま。小さい頃からこういうものが身近にあった有り難さと贅沢さを、改めて感じたお松明。


嵯峨大念佛狂言Webサイト
http://www.sagakyogen.info/