先生、ありがとうございました。 | いけず女優 こばやしあきこオフィシャルブログ

先生、ありがとうございました。

とても哀しい知らせが来ました。
私が人生で最初に尊敬した人。
歌や音楽にふれる喜びを、一番最初に教えていただいた先生。
京都市少年合唱団の名誉指揮者 福澤昌彦先生が、永眠されました。

いつも、大型のバイクで颯爽とホールや練習場に現れ、長身なうえに姿勢が良くて、ロマンスグレーの髪をオールバックにし、ピアノを華麗に弾きこなし、品よく繊細にタクトを振られる姿は、団員のみならず京都の音楽関係者全員の憧れでした。あの、佐渡裕さんも、京都市少年合唱団で福澤先生に憧れて、指揮者を目指されたときいたことがあります。紳士ってほんまにいはるんやぁ!こういう人なんやぁって。先生の指揮でブルードナウを歌うのが、あの頃の私たちの何よりのステータスでした。

今でも、オーディションの時とても緊張していた私に、「楽しく歌えばいいですよ。」とにっこりしてくださって、リラックスでき、紅葉を無事歌えたことを、あの優しい笑顔を覚えています。小学5年生から中学3年までの5年間、一日も休まず5年間皆勤で練習に行けたのも、団員会の副会長になったのも、先生に歌の楽しさを教えて頂いたからでした。私がいつもニコニコしているのは、間違いなく先生への憧れからでした。

もう10年ほど前から、年賀状のお返事が来なくなり、身体を悪くされていると噂で聞いていたので、今年も年賀状の準備をしながら、先生はどうされてるやろ。いつかまたお目にかかりたい。とおもっていた矢先でした。先生に出会えたから、歌が好きになりました。大学まで歌って出ることができました。

福澤先生、本当に本当にありがとうございました。
先生に教えて頂いたことは、すべて私の心の宝物です。

今日は、京都市歌と美しく青きドナウを口ずさみながら、先生を偲びたいと思います。
どうか、やすらかに。そしてどうか、天国から私たちに、あの福澤スマイルでタクトをふってください。先生の音楽を胸に、これからも笑顔を絶やさないよう頑張ります。

京都市少年合唱団 卒団生 小林明子

<訃報>
昭和40年代から京都市少年合唱団の主席指導者を務め、昭和54年に京都市立下鴨中学校長
その後また少年合唱団の指導を長い間してくださり、平成19年の京都市少年合唱団50周年記念
演奏会で指揮をしてくださった、福澤昌彦先生が平成27年12月7日夜、逝去されました。92歳でした。

   通夜:12月11日金曜日19時~
   告別式:12月12日土曜日10時~
   場所:中央ブライトホール (五条大和大路北東角)

  御香典等はご辞退されています。
  京都市少年合唱団OB会からは供花をさせていただきます。