- 下町ロケット (小学館文庫)/池井戸 潤
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宇宙科学開発機構の研究員・佃航平はロケットエンジンを開発
しかしセイレーンは打ち上げに失敗する
それから7年後佃は父親の町工場を継いでいた
佃製作所は突然主要取引先である京浜マシナリーから取引の
中止を一方的に言い渡され赤字必至の状態におちいる
メーンバンクである白水銀行に3億円の融資をたのむが
研究費に金をかけすぎているという理由で研究をやめるよう言われる
更に佃製作所は一部上場企業のナカシマ工業から
特許侵害で提訴される
大手企業との裁判沙汰で白水銀行からの融資は断られ
定期預金を解約してつなぐことを経理部長の殿村が引きうける
かりに定期を解約しても資金は1年程で底をつく
どうしても裁判を早く終わらせたい佃だが
ナカシマ工業の目的は裁判に勝つことではなく
裁判で疲弊した佃製作所に和解案を提示し子会社することが
目的だと判明
大企業の帝国重工はスターダスト計画として
自社で水素エンジンの開発にとりくんでいたが
数か月の差で佃製作所が先に特許を取得
帝国重工の開発担当・財前は佃製作所が資金繰りに
困っているだろうと思い
特許を20億円で買い取ることを提案
元妻に紹介された神谷弁護士の考えで
逆にナカシマ工業の主力商品・エルマー2を
特許侵害で訴えることになった佃製作所
これまでのナカシマ工業の法的戦略を東京経済新聞が報道
結果和解金として56億円を手にすることになった
裁判の結果を知った財前は特許の取得が不可能になったと考え
年間5億の使用料で特許の独占契約を提案
社内で議論が行われる中佃は自らの開発した水素エンジンを
提供するという考えを思いつく
帝国重工は重要部品は自らの工場で作ったものを採用するという
社長・藤間の考えがあるため
財前は断りを入れようと佃製作所を訪れる
工場での技術の高さを目の当たりにした財前は
考えをあらため部品供給を社長に提言しようとする
しかし上司の水原重治はあくまでも特許取得もしくは
特許使用権しか頭になく
財前を本件からはずし開発責任者の富山に担当を変更
一方佃製作所内部でも営業の江原などが
部品提供よりも使用権を貸し出した方が利益になると反対
社内の意見は二分していた
帝国重工から経営状態・工場の様子・与信審査などのテストが行われた
チームを作りなんとか難をのりきった佃製作所は
第一次審査をクリア
しかしバルブの品質テストで異常数値を出したと報告をうけ
原因を調べていると
研究開発をしていた真野が商品をすりかえたと判明
社長個人の夢に社員が付き合わされるのは間違っていると
ハネられた商品を帝国重工にわたし
バルブ提供をないものにしようとした
その後真野は辞職する
正規の商品を渡した佃製作所だったが
品質管理が問われ本部長の水原はバルブ不採用を決定
驚いた財前はバルブを正当評価できない会社には
特許の使用権も与えられないだろうと水原に訴え
ついにバルブ使用を許可せざるをえなくなる
その後もテストが続き
最後は社長の藤間にバルブの使用をみとめされることのみになる
ドラマを見ていないので
原作とドラマの違いなどはわからないが
半沢直樹どうよう読みやすかった
専門的な用語もあるが
すっとばしても意味は分かるし物語に支障はない
面白かったのは特許の出し方に善し悪しがあるということ
1つの物をどう表現して特許をえるのかというのは
難しいのだなと初めて思った
そして社内で使用権を貸すか部品を提供するかで
二分する意見
これは中小企業だと上司がよくみえるから起こるのだろうと思った
大企業だと上が見えないので
コマのように仕事をしがちだろうが
中小企業はそのあたりが違う
よく見えるが故に「夢」を追いかける社長と
「現実」をみたい社員に溝がうまれるのは必定
佃が言っていた「会社は二階建て
一階部分がご飯を食べるため。生活のため。
二階が夢だ」
しかし一階がしっかりしていないと感じる社員に二階を
建てる余裕はない
安定しているかどうかは個人の環境にもよるので
一概に判断できない難しさがある
経営者と社員の考え方の違いが明確にわかる場面でもあった
試練→クリア→試練→クリアの繰り返しで
スピーディでもあるが
このパターンちょっと飽きるかも・・・
とりあえずガウディ計画も読んでみる
