満開の桜を愛でながら、

国立新美術館で開催中の

「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」へ。


西洋絵画コレクション約2500点から

名作65点が来日しているのですが、

名画のアベンジャーズというか、

どこを歩いても、右も左も名画揃いで、


ここ、もしかして現地かしら?

ニューヨーク来ちゃったかしら?

と思うほどで、夢みたいな気分になれました。

しかも2100円で来れちゃいますおねがい


心惹かれる名画が沢山あったのですが、中でも印象に残ってポストカードを購入した作品を、いくつか紹介したいなあと思います。




ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー作

『ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前廊から望む』


生涯の大半をロンドンで過ごしたターナーですが、3度イタリアに行き、イギリスとは違う、明るい光に魅せられたそう。ターナーにとって、イタリアに行ったことはターニングポイントだったとか。

この作品は、その明るい光りを祝福するようで、喜びに溢れていて。

観ているこちらの心が照らされ、

ヴェネツィアに旅した時の、あの美しい水の都の光景が眩しさとともに蘇ってきて、しばらく絵の前で脳内旅行を楽しみました✈️




マリー・ドニーズ・ヴィレール作

『マリー・ジョゼフィーヌ・シャルロット・デュ・ヴァル・ドーニュ』


逆光の中、こちらを見つめる美しい女性に、はっとさせられました。


マリー・ドニーズ・ヴィレールは、

現時点で確実に彼女の真筆とされる作品は、3点しか現存しない女性画家。

これはそのうちの貴重な1点。


この作品は長らく同時代の巨匠ダヴィッドが作者だと考えられてきたが、1996年にようやく、マリー・ドニーズ・ヴィレールの作品と認められたそう。


もしかしたら、本当は彼女の作品なのに、

違う画家の作品とされてしまったものが、他にもあるのでは…と思ってしまう。


割れた窓、

外にはカップルが。

シンプルでありながら、どこかミステリアス。

この1点だけで、マリー・ドニーズ・ヴィレールという画家の人生を、もっと知りたくなくなりました。




エドガー・ドガ

『踊り子たち、ピンクと緑』


3歳から14歳までバレエを習っていた私にとって、ドガはモネやマネよりも先に知った画家でした。

いつでも、展覧会でドガの絵を見つけると、ワクワクします。

ドガの描いたバレリーナたちを観ていると、勝手に身体が踊り出したくなり、バックステージの、あの空気感が瞬時に立ち上ってくるようで。





数年前に原田マハさんの本を読んで、

ドガの時代のバレリーナたちの環境が、

今とは違うことを知りました。

19世紀末のオペラ座の光と影を。

つまり、パトロンの存在を。

可憐なバレリーナを描いてバレエを礼賛する作品ばかりではないことを。


知らなかったから、バレリーナにばかり見惚れて、絵の中の男性の存在に気づきませんでした。


目に飛び込んできたのは、チュチュの鮮やかな緑色。

スポットライトを浴びて、ふわりとステージを舞ったら、どんなに美しいだろう。

そしてバレリーナたちの各々の仕草が、

全てリアルで。乱れた髪を直したり、衣装の肩のところをチェックしたり、トゥシューズの滑り具合を確認したり。

やってたな私も。懐かしいな。


他にもまだまだ惹かれた作品があるのですが、

今日は、このあたりで。