最初から最後まで泣きっぱなしで、身体中の水分を持っていかれた気がする。
主人公は、不治の病にかかった若い男女。
観る前は、病気と闘う二人の話を想像し、気持ちがちょっと重かったのだけれど。
観終わったあとは、悲しいよりも清々しい、空をずっと見上げていたくなる、
心の中が、きらきらしたものでいっぱいになった。
この映画は、想像通りの結末なのかもしれない。
奇跡は、起こらない。ファンタジーでも、ない。
それでもなお、こんなにも涙が溢れたのは、
忘れたふりをしていた大切なものを、
たくさん、たくさん、思い出させてくれたからなのかもしれない。
いや、恐れず希望を持つことを、教えてくれたからかな。
主人公ヘイゼルの恋人、オーガスティスの家の入口には、こんな言葉が飾ってある。
「虹を見たければ 雨はガマンすべき」