スーパーにて | こばんたれぶぅ-我輩も猫である-

スーパーにて


7月だか8月だったか
とにかくクソ暑い日に

町内のスーパーに
買い物に行った時のこと




駐車場に車はなく
入店すると
レジのところに
見知らぬおじいさんが一人
お金を払っているふうだった





しばらくあれこれ悩んで
ようやっとレジに向かうと
まだ そのおじいさんは居た





レジの人と
世間話でもしているのかと思いきや

「おじいさん あと1円足らへんわ」
という声に

おじいさんは
両方のポケットに手を入れながら
「財布 持ってきてへんのや」と言う





うーん
早くしてくれんかのぉ~と待っていると

おじいさんは
「1円取りに帰ってくるから
置いといてくれ」と言う





げっΣ(゜Д゜)
外は炎天下





おじいさんのものと思われる
乗り物は見当たらない



徒歩で
またここに来るンかい!?



ひぃぃぃ((((;゜Д゜)))
これが自分だったら・・・





そう思うと同時に
財布の中から1円を取り出し
「おじいちゃん!!1円あげるわっ」と
レジに差し出した





「えっ?」と
レジの店員もおじいさんも
びっくりした顔





「1円やろ?1000円ちゃうやんな?」と言うと
じ「ええんか?」
レ「いいんですか?」



「たった1円やがな!!ほれ!!」と渡すと
じ「ありがとうな~(^_^)」
レ「すみません、じゃぁ」





精算を終えると
軽く会釈をしたおじいさんは
炎天下
徒歩で帰っていった





レ「あのおじいさん、お知り合いなんですか?」

私「いいえ~(;・∀・)/"」

レ「えぇっ?いいんですか?」

私「あのねぇ わずか1円ですよ?」





たった1円助けただけよ?
そない驚くこと?





財布を持たずに
小銭だけで買い物に来たことがないから

私自身
1円が足りないといった経験はないし

仮に1円足りなかったら
何かを諦めたりはするけれど


たしかに1円足りないだけで
万札くずさなきゃいけないこととかは
よくありがちで

同行している娘や旦那に
1円くれ!!とねだることはあるけど

さすがに見ず知らずの人に
わずか1円なれど
くれ!!とは言えない





おじいさんの家が
近いんだか遠いんだかわからないけれど

この炎天下
1円のためにトボトボと帰る背中を見たら

たった1円くらい出してやりゃよかったと
後悔するより

ほれ!!と差し出すほうが気分もいい