東場 北家 ドラ
自分の捨て牌がこんな感じ。
普通のルールなら、か
のどちらかを切ってリーチだろう。
だが、手出し、ツモ切り
の後にソーズを切ってリーチでは、
どちらを切ってもそのソーズが手牌に関連しているのが明らかなので、
スジ待ちとはいえ出アガリはあまり期待できない。
特に、テンパイ料のないミューリーグではほとんどないだろう。
またツモアガリならば、60符なので、ダマテンでも
ツモドラドラで2000・3900。
リーチでも点数はほぼ変わらないのだ。
つまり、出アガリが期待できないのであれば、この手をリーチする
メリットはほとんどなく、ダマテンの一手。
567三色の変化を見ての切りである。
直後に2枚目のが切られたが、これリーチがかかっていれば
ほぼ出ない牌だった可能性が高いので気にすることはないだろう。
期待するツモは、まず三色になる。
―――そして。
ツモってきたのはだった。
ここでやることはひとつ。を空切りしてのリーチだ!
捨て牌はこんな感じ。
と
を早めに切って、不安なカン
に固定するケースは
ほとんどない。
手出しでリーチをかけられる を待っていた。
相手から見ればこの待ちは完全に盲点になるのだ。
結果はオリ気味だったトップめからの出アガリ。
狙い通りの結果になった。
だが、連日対局8半荘の中で、うまくいったのはこの局くらいで
2日間の成績は大負け。
第12期 ミューリーグ3節終了時
三原 孝博 +116.9
清水 英二 +66.7
木村 和幸 +54.9
明村 諭 +41.5
小林 剛 △49.6
山本 裕司 △60.3
須藤 浩 △70.6
高見沢治幸 △101.5
将王決定戦進出は3人。プロランキング戦への降級も3人。
残り4節あるとはいえ、下を見ながらの戦いになりそうだ。
ところで、リーチ宣言牌のスジで待つことは「モロひっかけリーチ」
などと呼ばれ、昔から嫌われる傾向がある。
しかし、技術が発達した現代のマージャンでは、リーチ宣言牌の
スジ牌は単なる危険牌のひとつと見なされ、安全だと思う人はいない。
そろそろ、ひっかけリーチなどという呼び方はやめたほうがいいのでは
ないだろうか。
リーチ宣言牌のスジ牌が当たるかどうかを読むこと
そして読まれないために手順を工夫すること
それこそが技術なのである。