第12期ミューリーグ2・3節 ○○リーチ | こばごうのコレ切ってアレ食って

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小林剛による天鳳名人戦自戦記など

東場 北家 ドラ西

六萬七萬八萬五筒六筒七筒五索七索九索西西 裏一索一索裏
自分の捨て牌がこんな感じ。
一筒北白六萬七萬中

三索南

普通のルールなら、五索九索のどちらかを切ってリーチだろう。

だが、手出し三索、ツモ切り南の後にソーズを切ってリーチでは、

どちらを切ってもそのソーズが手牌に関連しているのが明らかなので、

スジ待ちとはいえ出アガリはあまり期待できない。

特に、テンパイ料のないミューリーグではほとんどないだろう。

またツモアガリならば、60符なので、ダマテンでも

ツモドラドラで2000・3900。

リーチでも点数はほぼ変わらないのだ。


つまり、出アガリが期待できないのであれば、この手をリーチする

メリットはほとんどなく、ダマテンの一手。

567三色の変化を見ての九索切りである。
直後に2枚目の六索が切られたが、これリーチがかかっていれば

ほぼ出ない牌だった可能性が高いので気にすることはないだろう。

期待するツモは、まず三色になる五萬


―――そして。


ツモってきたのは七筒だった。

ここでやることはひとつ。七筒を空切りしてのリーチだ!

捨て牌はこんな感じ。
一筒北白六萬七萬中

三索南九索二萬東横七筒



三索九索を早めに切って、不安なカン六索に固定するケースは

ほとんどない。

手出しでリーチをかけられる四筒五筒六筒七筒八筒 を待っていた。

相手から見ればこの六索待ちは完全に盲点になるのだ。


結果はオリ気味だったトップめからの出アガリ。

狙い通りの結果になった。


だが、連日対局8半荘の中で、うまくいったのはこの局くらいで

2日間の成績は大負け。


第12期 ミューリーグ3節終了時

三原 孝博 +116.9

清水 英二 +66.7

木村 和幸 +54.9


明村  諭 +41.5

小林  剛 △49.6


山本 裕司 △60.3

須藤  浩 △70.6

高見沢治幸 △101.5


将王決定戦進出は3人。プロランキング戦への降級も3人。

残り4節あるとはいえ、下を見ながらの戦いになりそうだ。



ところで、リーチ宣言牌のスジで待つことは「モロひっかけリーチ」

などと呼ばれ、昔から嫌われる傾向がある。

しかし、技術が発達した現代のマージャンでは、リーチ宣言牌の

スジ牌は単なる危険牌のひとつと見なされ、安全だと思う人はいない。

そろそろ、ひっかけリーチなどという呼び方はやめたほうがいいのでは

ないだろうか。


リーチ宣言牌のスジ牌が当たるかどうかを読むこと

そして読まれないために手順を工夫すること

それこそが技術なのである。