第3節 たろう | こばごうのコレ切ってアレ食って

こばごうのコレ切ってアレ食って

小林剛による天鳳名人戦自戦記など

鈴木たろう。


初めて存在を知ったのはかなり昔、高校を卒業したばかりの頃。

同じ麻雀店に通っていて、会ったこともないのに名前と評判だけは聞いていた。



その後、各種対局で同卓すること多数。さらに麻雀誌で一緒に連載を持つなどし、

いつの間にか知り合ってから17年もの月日が経っている。


所属団体は違っても、今回のメンツの中で一番打ち筋がわかっている相手だ。


だが、その打ち筋は変幻自在。同卓していてなんともやりにくい相手でもある。



そのたろうの持ち味が存分に発揮されたのが、この日の初戦だった。


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クイタンの私が小考してこばごうのコレ切ってアレ食って を切った直後、上家から切られたこばごうのコレ切ってアレ食って

たろうはなんと大ミンカン!
私がチーをすると読んでの、いわゆる邪魔カンである。


ポンではない理由は、相手にプレッシャーをかけるためと、チーを阻止された

私とのアガリ競争ならば勝てるという読みからだろう。


それにしても・・・

役なしイーシャンテンからの大ミンカンとは。なんという自信だろうか。



これを見た私は動揺し、終盤に愚形テンパイを入れるがたろうに放銃してしまう。

まさにたろうの計算通りか。



その後3万点を上乗せしたたろうが、さらに2つ仕掛ける。
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それに対して上家の私が、たろうのこばごうのコレ切ってアレ食って 切りに合わせて

絞っていたこばごうのコレ切ってアレ食って を切ると、長考のあげくにチーの声が!?

そしてこばごうのコレ切ってアレ食って 切り。


これは、1翻アップのために、こばごうのコレ切ってアレ食って こばごうのコレ切ってアレ食って のノベタンから、こばごうのコレ切ってアレ食ってこばごうのコレ切ってアレ食って

タンキに変えたということなのだろう。たろうならこれくらいやってくるはず。

ところが次巡、なぜか手の内からこばごうのコレ切ってアレ食って (゜Д゜)!?


これはどういうことだ!?

限られた時間で、必死に読んで考えた結果は、
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不自由なこばごうのコレ切ってアレ食って タンキテンパイを嫌ってのこばごうのコレ切ってアレ食って 切り。

ところがそこにこばごうのコレ切ってアレ食って が打たれ、赤の1翻が手に入るならばと鳴いて

テンパイを取り、その後待ち変えをしたのだろう。


ということは、今はタンキ待ちのテンパイのはず・・・


実は、喰い替えができるルールだと勘違いして鳴いてしまっただけなのだが、

受ける側はそんなことはわかるはずもなく、対応せざるをえない。


それだけでなく、終始たろうへの違和感と戦う1日となった。



たろうはこの日の大暴れで最下位を脱出。

そのまま一気に駆け上がることになる。




3節終了時。


1   154.0  12.83  12  5/ 3/ 2/ 2 2.08 Ⓟ小林剛
2   124.0  10.33  12  2/ 6/ 4/ 0 2.17 Ⓢ福地誠
3   117.0   9.75  12  6/ 0/ 3/ 3 2.25 Ⓟ石橋伸洋
4    51.0   4.25  12  3/ 4/ 3/ 2 2.33 Ⓟ須田良規
5   -25.0  -2.08  12  3/ 3/ 2/ 4 2.58 (≧▽≦)
6   -70.0  -5.83  12  3/ 2/ 2/ 5 2.75 Ⓟ鈴木たろう
7  -134.0 -11.17  12  1/ 4/ 3/ 4 2.83 Ⓟ多井隆晴
8  -217.0 -18.08  12  1/ 2/ 5/ 4 3.00 ASAPIN