昨今の麻雀戦術は、ネットの普及もあり、飛躍的に進歩している。
特に以前と変わったのが、、シャンテン数が進む枚数をしっかり数え、
愚形でもいいから先制リーチを目指すことと、
少しでもアガリに近づくと見るや、かなり遠いところからでも仕掛けて
いくことであろうか。
それに対し、90年代前半に流行った「次手」という考え方があった。
これは、誰もがわかる当たり前の素直な打牌ではなく、敢えて違う牌を
切って、よりよい結果を求めるという考え方だった。
第2節からは、そんな選択を2つ紹介したい。
この手牌で、上家から
が出たところ。
素直にアガリに向かうなら、
でチーして
切りだ。
マンズをタンヤオ確定の2メンツに固定するのが普通だろう。
急所になって困ることも多く、アガリ率がそれほど高くなるとは思えない。
しかもその場合は大抵、融通がきかない危険な牌姿になっている。
それに対してカンチャンで鳴いた場合は、後々切りづらくなる赤とドラを使い切り、
が出て行く展開にも対応できる。
アガりやすさは多少落ちるかもしれないが、かなり安全な牌姿になっているのだ。
結果は、以下の状況でリーチがかかり、安全にオリ切ることができた。
ちなみに私が仕掛けた同巡、上家の(≧▽≦)は7巡目にして受けに回っている。
恐ろしい手堅さだが、赤とドラを見せて最低3翻をアピールしてしまったために
予想外の効果をもたらしたということか。
むしろそれしかないように思えるが、あえて
を切ってみた。
この手の弱みは、ドラ筋の
と、タンヤオを消す
という
二度受けの部分だろう。
一刻も早くこの弱点を処理し、マンズかソーズで強い両面を作りたいという思いから
マンズだけではなくツモ
にも対応できるようにしたのだ。
次巡
をツモり、こんな手牌に。
さっきまでの余計な部分がなくなり、将来性のあるすっきりした手に
なっているではないか!来賀さんがその昔
『手牌13枚を埋めるだけの両面ターツ』と表現していたなあ。
どちらにしても同じ最終形になっていたようだが、考えながらできた1局だった。
2節終了時。
1 157.0 19.63 8 4/ 2/ 1/ 1 1.88 Ⓟ小林剛
2 59.0 7.38 8 2/ 2/ 3/ 1 2.38 Ⓟ須田良規
3 56.0 7.00 8 1/ 4/ 3/ 0 2.25 Ⓢ福地誠
4 23.0 2.88 8 1/ 4/ 1/ 2 2.50 Ⓟ多井隆晴
5 15.0 1.88 8 3/ 1/ 2/ 2 2.38 (≧▽≦)
6 -11.0 -1.37 8 3/ 0/ 3/ 2 2.50 Ⓟ石橋伸洋
7 -137.0 -17.12 8 1/ 2/ 1/ 4 3.00 ASAPIN
8 -162.0 -20.25 8 1/ 1/ 2/ 4 3.13 Ⓟ鈴木たろう