「ロードインいずみ」は大阪府和泉市にある商店街です。

阪和線和泉府中駅の東、すぐのところにあります。

 

阪和線沿線に存在する数少ない全蓋式アーケードが設置されている商店街うちのひとつです。

地図を見ると、この商店街のあたり、8つの区画が作られており、そのうちの北東側4つの区画が「ロードインいずみ」商店街です。

この商店街がある場所は丸井繊維工場の敷地跡に再開発事業で整備された商店街で、1964年(昭和39年)に分譲がすみ、1965年(昭和40年)にアーケードが完成したそうです(角谷嘉則(2020)「商店街における再々開発の困難性」桃山学院大学経済経営論集)。

初期の再開発事業の姿を見ることができる貴重な場所のひとつではないでしょうか?

 

2021年9月に訪問しました。

 

ロードインいずみ商店街の西側出入口です。全蓋式アーケードは街区内に十字に設置されています。

ゲートの雰囲気も結構年季が入っています。

少し前に和泉府中駅が改築され、駅出入口が移動したため、商店街と駅が離れてしまいました。

 

150メートルくらいと70メートルくらいのアーケードが十字に交わっています。

長い方のアーケードです。

防災建築街区として再開発されたとのことで、コンクリート建築の長屋が続いています。鉄枠の窓が時代を感じさせます。意外とシャッターは少ないような気がします。

 

マルゼン楽器店です。CDショップ。昔からあります。

 

短い方のアーケードです。改めて訪問してみると、整然としていて美しい商店街だと感じました。

竣工当時の建物がきれいに残っているのではないでしょうか?

私の立っているところの背中側、アーケードを出たところに「ニチイ和泉府中店」がありました。

 

全蓋式アーケードが交差しているところです。

 

短い方のアーケード出入口です。

 

移転前の和泉府中駅の駅出入口からまっすぐ続くメインストリート沿いの風景です。

片屋根式アーケードが設置されています。写真に写っている王将(現在でいう大阪王将)は相当古いです。

 

メインストリートです。右側の区画が「ロードインいずみ」です。

昭和39年竣工とのことですが、それよりも古く感じる意匠です(個人的な感想)。

 

駅前から見るメインストリートです。左側が「ロードインいずみ」です。

以前は、左側角にマクドナルドがありました。銀行建物の意匠もなかなかモダンです。

 

「ときめき広場」というイベントスペースがあります。組合事務所とトイレもあります。

 

「ときめき広場」です。

 

「ロードインいずみ」の建物の間には細い通路があります。

天井には採光用にガラスブロックがはめられています。なかなか美しいです。

 

別の通路のガラスブロックは設置方法が違っていました。

 

アーケード内の床のタイルです。右と上の2色模様になっているところは人造石研ぎ出しっていうのでしょうか?よくわかりません・・。まあ、手間がかかっていそうです。

 

再開発区域のうち、メインストリートを挟んで南西側の区画です。

「和泉ショッピングセンター」というそうです。地下1階から2階までが商業区画、それより上階は住居だそうです。「ロードイン」よりも建物の意匠が新しく見えますが、どうなんでしょうね?

 

「和泉ショッピングセンター」内の階段踊り場です。

 

階段には造花が飾ってある場所がありました。以前はミニショーウインドーだったのでしょうか?

なんか古めかしいなー。

 

さらに南西側にも再開発ビルが続きます。申し訳程度の片屋根式アーケードがあります。

 

もっとも南西側の再開発区画です。

周辺のまちなみの状況とを合わせてみると、左側のビルとその周囲は「歓楽街になり損ねた歓楽街もどき」だと思います。

 

その先には古めかしい長屋があります。

長屋の左側の空き地には映画館があったそうです。私はその時代のことは知りませんが、そのままの建物で「アルバイトサロン」が営業していたことは記憶しています。

 

ロードインいずみ

"ROAD-IN-IZUMI" Shopping street, Izumi city, Osaka.