折尾駅は北九州市八幡西区にある鹿児島本線と筑豊本線の駅です。

現在は新しい高架駅が完成しているようですが、それ以前はとても風情のある駅でした。

完璧な駅でした。

 

高架駅になる前の折尾駅はとてもとても有名で、詳しい歴史は他のサイトにいろいろ書いてあるでしょうからここでは省略しますが、有名な東口駅舎は大正5年完成、筑豊本線と鹿児島本線の立体交差は1895年(元号の年はわかりません、調べてください)完成で日本で最も古い立体交差駅だったそうです。

 

ここを初めて訪れた時に「これはすごいなー」と衝撃をうけました。

この駅が建設されて以降に、もとからあった部分には必要以上に手を付けず改造を施すことで、ずーっと基本の部分があって、それにつけ足していくというやり方をしていたからこそ、折尾駅はいろいろな意味で「重厚」になっていったのでしょう。その結果、駅構内の全体に歴史や時代の移り変わりが全て詰め込まれているようだったのに・・まあ、これだけ大きなものを残すというのも大変なものだと思いますが、筑豊、北九州が最盛期のころのことをなるべく多くの人が思い出せるように折尾駅本屋と1番のりばくらいだけでも残してほしかったです。

高架駅が完成して、正直、すべてが失われたことが残念で残念で仕方ありません。昔時代を実際に経験したわけではないのですが、本やインターネットでちょっと齧った炭鉱全盛時代の限られた情報と、折尾駅という実物、堀川沿いの飲食店街の実物を見て、それらを結び付けて想像すると、折尾駅や構内の乗り換えトンネルを、苦労して炭鉱で働いていたたくさんの人や他の石炭関連で働いていた人なんかが疲れ切った様子で行き交う風景なんかが想いうかべられるような気がしました。それだけいろいろな時代の地層が重なっているとでも言うんでしょうか?

まあ、しゃーないっちゃしゃーないんですけどね。災害に強い便利な街というのは、とてもメリットがありますからね。

 

すみません、つまらん話に付き合ってくださった方、ありがとうございます。

 

2010年8月に訪問しました。

思い入れがある駅だったので、画像がたくさんです。自己満足の世界なので、読み飛ばしてください。

 

折尾駅東口です。大正5年に建設されたとのことです。外観がこの時のようになったのは1986年だったそうです。

 

南側からです。旅行センターあったのですね。駅舎は左右で非対称になっていました。

増築とかでしょうか?

 

折尾駅東口駅舎内です。柱に沿って、丸い椅子が取り付けられています。

柱と椅子は現在の新駅舎に移設されています。

 

東口駅舎の中から見た外の様子です。

 

柱と天井の取り付け部分

 

(東口)1番のりば改札機です。1番のりばは若松行き。向かい2番のりばは直方方面行きです。

 

多くの学生が利用してそうです。

 

大体みんな使いこなしているようです。

 

1番のりばには理髪所がありました。福祉と書いてあるので、職務中の怪我とかで現場に出られなくなった人の救済事業なのでしょうか。キヨスクは職務中の鉄道事故で動けなくなった人や亡くなった人の妻に対する救済事業だったと聞いています、まあ、いつからあるのか分からない、というくらい古そうです。入り口横にヤツデが植わっているのも完璧です。

 

その並びにあった洗面所です。昔は蒸気機関車が走っていたため、暑いときに窓を開けると蒸気機関車のすすが飛んできていたらしいです。そのため、大きな駅のホームには洗面所が・・というのが決まった風景ですが、ここにもありました。トイレの手洗い場として利用されていました。

 

2番のりばから1番のりばを見ます。駅舎の三角屋根とホームの暗さ、とてもマッチしています。

 

もうちょっと寄っています。

日本最古の駅立体交差だそうです。

 

1番のりばの柱についていた財産票です。大正14年とあります。

東口駅舎完成年よりかは新しそうです。

 

駅構内図です。

 

左、筑豊2番のりばからこの階段を上がってくると3番のりばに着きます。柱に小さな造花が飾ってるところも完璧です。

 

東口旧駅舎から右前の階段を登ると3番のりばに、別の階段(うえの画像の階段を下りて左に行くと2番のりばという塩梅です。

 

有名な構内連絡通路(煉瓦アーチ)です。私の立っている背中側は2番のりばです。前に行くと4,5番のりば。

右の階段を上がると、3番のりば、ホームを少し小倉方に歩いて別の階段を下ると1番のりばと東口駅舎でした。これだけ雰囲気が残っていたところも珍しかったのではないでしょうか?

 

 

上の上の場所から振り返ると、筑豊本線2番のりばが見えます。

 

上のトンネルの反対側です。

 

小倉方のトンネルです。

 

3番のりばです。大きな木組みです。階段は左前と、画像の左から左側に降りていくものがありました。

 

3番のりばにあった、東筑軒の弁当売り場と立ち食いうどん蕎麦とキヨスクです。

これらがあると、主要駅なんだなーと思います。

 

4番5番のりばです。こちらのホーム柱は古レールでできています。

相当に古い外国製レールが使われていたそうです。

 

最後はこざっぱりしますが、折尾駅鷹見口です。筑豊本線短絡線上にできたホームです。

6番のりばに着く電車から博多方面に行きたい、とかなった場合に、一度出してくれて、道路を歩いて折尾駅東口なり西口に行くという運用になっていました。

大好きな駅だったので、長文失礼しました。

 

Orio Station, Yahata-Nishi-ku, Kitakyusyu city, Fukuoka.