再発性多発性軟骨炎(RP)の治療・研究を行っている聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター(川崎市、鈴木登センター長)の研究班が福岡市で研究報告会を行い、合わせて患者支援会とともに、公開シンポジウムも行った。RPは軟骨が崩れ石灰化し、鼻や耳に症状が出て激痛を伴う。気道、気管などが病変すると呼吸困難から死に至ることもあるという。これまで原因や治療法はもちろん、判断基準やわが国にどれだけの患者がいるのかも不明だった。今回、初めて国内で239例が判明し、うち半分の人に気道、気管病変があり、22例が亡くなっていた。原因は不明、ステロイド剤や免疫抑制剤で症状の緩和、改善のケースがあった。公的補助がなく、病状が多くの科にまたがることから治療費がかさみ、通院平均で月27000円の自己負担、月6万以上の人も。シンポジウムでは今後も研究が続けられるように、さらには公費助成のある難病指定へ国へ働きかけていくことが確認された。