ユーモア犯罪小説というのか。
昭和時代に活躍した強盗団、アカツキ強盗団。そのメンバー三人は、いまや七十台の老人。二十年前に引退し、手に入れたビルの一階に、昭和の喫茶店を開き、今も三人で営む。
三人の一人、幹雄の甥っ子のような若者に頼まれて、再び現金輸送車を襲うことになる。今や、ハイテクの時代、昔のようにできるかどうか?
メンバーの一人が急病で、代役を見つけてきた、計画が綿密で、ボス格の五郎。
なんと三人を怪しんでいた元警視庁刑事の小栗を引き込んできた。夫婦二人でささやかな老後を送るつもりだったが、妻がオレオレ詐欺に引っ掛かり、七百万円もとられてしまう。元刑事としては、告発もできず、うつうつしていた小栗を五郎は仲間に誘う。
無事に強奪に成功したと思ったら、なんと昔馴染みの罠だった。
今やホテルチェーンの社長になった昔馴染みに、五郎はビルごと引き渡さざるを得ないことになる。
直後、脳梗塞で倒れた五郎は植物人間となり、仲間の二人は隠居生活。
順風満帆だったホテルチェーンに危機が迫る。対処するには遅すぎた危機の影に潜んでいたのは、なんとアカツキ強盗団の三人だった。
痛快で面白い物語だった。