久しぶりの落語ミステリーだが、一風変わった趣向で、最初は戸惑う。

居酒屋で、隣に座った男から誘われて、怪談の落語会に出た男。地下室にある、つぶれた店の一室では、盲目で老いさらばえたもと有名落語家が語る怪談話。なぜか少し違う。なんか自分の過去の悪行を当てこするような話。

こうして秘密を持っていたものたちが次々と身を滅ぼしていく。

最初はもとやくざのバーのマスター。自分が殺した連れ子を若い嫁にしての幸せな暮らしが一変。落語は「もう半分」。


二番目は中学校の事務職員。見果てぬ夢の野球にこだわり、妻子をないごろしした男の破滅。落語は「無精床」。


三番目はもとぐれていた落語家亀松。今は記憶が戻らない一時期の悪事が、よみがえり天罰を受ける。落語は「髑髏柳」。