北海道警、札幌大通署シリーズ二作目。
前回の百条委員会での証言により、津久井は警察学校の雑用係に左遷され、佐伯は盗犯係はそのままながら、大きな事件には関わらず、部下の新宮と二人だけの部署に。
警察庁からキャリアの監察官が訪れ、道警本部と大通署の生活安全課の監査をするという。その内容がわからず戸惑う上層部。
海外のニュースでも広まった北海道警察の不祥事、暴力団との癒着を推定させる二件の事件。それを調べに来たようだ。
人身売買で日本に来て働かせられていたタイ人の少女が逃げ出し、交番に飛び込んだが、暴力団の追っ手に引き渡された事件。少女は別の地に売られ、そこを抜け出して、大使館に保護され、帰国し、警察などに事情を話したらしい。
すすきののぼったくりバーの客が五階の非常口から転落して死亡。店の者が関わった事件の疑いもあったが、事故死で処理された。店は暴力団の息がかかっていた。
佐伯はホテルの部屋の侵入事件に向かう。客は転落死した男の父親で、事件の再捜査を申請に来ていた。暴力団か警察が関与しているのか?
捜査しながら、かつてのおとり捜査が失敗した原因は、佐伯と津久井の身元がわかったためではないか?それは警察と暴力団の癒着が招いたのではないか?
一見誰も金をためていないし、怪しい警官たちの繋がりもわからず、監査の調査が難航する。パソコンが得意な女性警官小島百合が参加して、繋がりを見つける。所属署も担当もばらばらな警官たちは野球部とOB会による繋がりだった。
溜め込んだ金は、警察学校長が管理しているとわかり、預金額を調べようとしたら、学校長が金を引き出して逃走。仲間の警官が暴力団に連絡してあとを追わせた。二人の携帯の電波を追い、佐伯ら警察官と監視官があとを追う。どうやら千歳空港に向かっているとわかり、急行する。暴力団の殺し屋が一歩先について、学校長を殺害し、金を持って逃げようとするのに、警察は追い付き、包囲する。
そして、どうにか逮捕。
以前の郡司警部の不正は、上層部の裏金作りが原因だったが、今回はノンキャリアの警官たちが退職後の保証を得るために、金をためようとしたらしい。目的は納得できるが、手段が間違っている。暴力団と共同で金を作り、一般人に迷惑をかけた行為は許されるものではない。
これで少しは道警はよくなるのかどうか?