北海道警札幌大通署シリーズ。
最初は単なる交通事故と思われたトラックにひかれた男。詳しく状況を調べると、被害者は止まっていた車の後部座席から降りて、ふらついて車道に出たために事故に遭った。拉致されて、解放されたかにも見える。機動捜査帯の津久井は、調べ始める。
盗犯係の佐伯は、弁護士の事務所嵐の通報を受け、捜査を始める。交通事故でなくなった被害者が相談のために訪れる予定だったとわかるが、捜査本部には入れてもらえない佐伯は、独自に捜査を進める。なんの相談をしようとしていたのか?
少年係の小島百合は、旭川の先の町から、父親に会いに来た九歳の女児を保護する。父親から話を聞いたとき、何かをいいよどんだことが気になって、あとで問いただすと、前に勤めた地元のブラック企業で見聞きしたことを気にしていた。
三人の別々の捜査が交わり、犯人グループが浮かび上がったとき、事件の意外な背景が明らかになる。
山林の盗伐と被害者への脅しと殺人を行ったブラック企業と、その手先となった半グレたち。
認知症気味の父親を妹から引き取り、同居したものの、将来に不安を抱える佐伯。その結果がどうなるかは、最新作をすでに読んでいるので、わかっているが。それに佐伯たちの馴染みのジャズバーのマスターはすでに75歳。店を続けるのに不安を抱えている。だから、ああなったのか、とこちらもよくわかる。
シリーズは10冊あまりだが、まだ半分も読んでいない。次は、初めの二冊を読もうかと思う。北海道警察なんて、なんか別世界のような気がして、読んでいなかったが、違っていた。王道の警察小説だ。ただ最初に北海道警察の不祥事に関わるエピソードが書かれたから、取っつきにくい気がして読んでなかったが、登場人物を知り、親近感を抱くと、全部読んでみたくなる。