空間認知は人類の進化にとって、なくてはならないものだった。空間を把握するだけではなく、出来事を記憶し思い出す働きにも、人間関係を理解するためにも、抽象的な概念を得るためにも、よいメンタルヘルスを保つためにも、認知症を防ぐためにも、なくてはならない要因であった。
そんな空間認知を人類がアフリカに生まれ、世界に広がる際から始まる歴史から、解明しつつ、その脳内での仕組み、それらか失われつつある現在、人類に直面する危機まで、広範囲にわたり解説したもの。心理学、人類学、神経科学、社会学など、さまさまな学問の成果を援用しつつ解説している。
空間認知、ナビゲーション能力の驚異については、すでにいくつか読んできて、感銘を受けたが、ここではさらにつっこんで、その未来の危うさと、それが人類にもたらす不幸までを視野に入れていることが重要だ。