船橋署刑事の香山が今回捜査する事件は、住宅街で起きた撲殺事件。被害者は大学生。凶器のワイン瓶がかたわらにあり、血がついた指紋もくっきり。やがて、海辺の民宿で板前をする倉田。障害事件を犯し、執行猶予中の男だった。

彼のことを調べ始めると、なにかスッキリしない。なにか裏があるかと逮捕をためらっていると、県警の上層部から逮捕をせっつかれ、逮捕。しかし、犯行動機だけをなぜか黙秘する倉田。

香山らはまだ知られていないことがあるはずだと、尋問の間に懸命に捜査をする。

その結果明らかになったのは、しないで頻発していた婦女暴行の二人組の一人が被害者だった。現場のそばで話を漏れ聞いた婦人によれば、女性の声も聞いたが、姿がなく行方不明。

倉田には不幸な過去があり、そのために自分を捨てて生きている。そんな彼が仄かに思いを寄せる女性が事件にかんよしている。

やがて、地元代議士の大学生の息子が容疑者に浮かび逮捕。警察庁からの横やりにも屈せず、捜査し、証拠を探し、ついには犯行を立証する香山たち。