遠野に交渉人のいろはを教え、交渉人にした石田警視正が裁判所で、懲役二十年の判決が出た場面から始まる今作。

娘を医療過誤でなくし、医師と看護師の殺人教唆を行い、殺人罪と警察の威信を失墜させた石田。

今は警視庁の広報課に所属する遠野に、三日後、石田の名前で電話がかかってくる。遠野を警察との交渉人に指名すると。十年前に地下鉄爆破事件を引き起こし、千人もの犠牲を出した宗教団体、宇宙真理の会。教祖は逮捕され、今も裁判中。その教祖の釈放を求めるという。さもないと都内に爆弾を仕掛けると。そして遠野の目の前で交番が爆破。

警視庁にも犯行声明が来て、急遽呼び出された遠野。警視庁内に特別捜査本部がつくられ、刑事部長が指揮を執る。

石田の弟子である上に、女性である遠野を嫌いながらも、犯人の指名により、交渉人となる遠野。警察が教祖の釈放を認めるわけはないが、はっきり拒否もできず、話を引き伸ばして、時間を稼げ言うばかりの本部長。

犯人は交番に引き続き、秋葉原の路上や電車内に爆弾を置く。起爆装置は切られていたが本物の爆弾。さらに二階建てバスで爆発騒ぎ。運転手がいち早く危険を察知して、乗客を逃がしたので人的被害は少ない。警察は一切知らせず、人海戦術で犯人と爆弾を捜査していたが、犯人がマスコミやネットに声明を出し、一般人にも知らされ、社会はパニックになる。

そのあとで、とあるホテルの室内で犯人の自殺体が発見される。それを報道に長し、パニック沈静化を画す本部。

しかし、遠野は違和感を覚える。まだ教祖の釈放がはっきりしていない、このときになぜ自殺するのか?交渉により感じた犯人とはなにか違う。もしかして、真犯人は別にいるのでは?それは誰だ?

さらに爆破事件をしようとしているのではないか?それはどこで?いつか?

交渉人遠野が最後に下した真相は?