今野さんの伝奇小説と警察ミステリーが結合した異色シリーズの最新刊。

警視庁内で、刑事の不祥事が相次ぐ。暴力や性的な非違行為という不祥事が。

気になった生活安全部少年事件課少年事件第三係の巡査部長、富野は、知り合いの女子高生、亜紀から、不祥事を起こした刑事は亡者にされてるのではないかと、言われる。知り合いのお祓い師の鬼龍と安倍に警視庁を見てもらうと、どうやら警視庁を張られていた結界が破られ、亡者が出やすい状態にされているらしい。

一体、何者が?何の目的で?

警視庁の三種の神器のひとつの鏡が割られていた。犯人らしき男は調べでわかったものの、彼は右翼団体に出入りしていた。そのボスと背後にいる者が、どうやら今回の企みの首謀者らしい。

富野はオカルトに詳しい刑事や鬼龍ら、さらには陰陽道宗家などに、助力を求めて調べを進めていき、亡者を祓い、ついには首謀者を屈服させる。

一見、現実場離れの感もあるが、結構面白かった。