八王子にある、とある高校の図書委員である二人の生徒が、謎解きを勤めた「本と鍵の季節」の続編となる本作。

返却本に挟まれていた青い花のしおりを、堀川次郎が見つけたことが発端。

その花がトリカブトという毒草てあることに気づいた相棒の松倉詩門。二人はそのまま無視することができずに、密かに調べ始める。誰が返した本だったか?帰る後ろ姿しか覚えていない次郎。

写真部が撮って受賞し、保健室の前の掲示板を見た次郎は、花をもってジャンプする女生徒が持っているのが、トリカブトだと気づく。撮影場所を聞き出し、校舎裏へ行った二人は、美少女瀬野に出会い、しおりを奪われ、燃やされてしまう。どうやら彼女もしおりの危険度を知り、独自に調べていたらしい。

こうして三人でしおりの謎を調べることになる。

折しも生徒指導の教員が毒物中毒で入院したのをきっかけに、校内では毒物のことが噂になり、パニック状態に。

劇毒がすぐに利用できるトリカブトの花のしおり。いじめられたりしたものにとっては唯一の切り札となるしおり。それを密かに作成し、校内で配る一団、姉妹団。それをやっているのは誰なのか?


最初は高校生が構内で繰り広げる探偵ごっこということで、あまり面白くなかった。考えてみれば著者のデビュー作、氷菓シリーズは昔好きだったんだが、今はそれほど気にならなくなった。年を取ったからなのかどうか?

それはともかく、半ばくらい読んで、ようやく引き込まれて、最後まで読めた。

高校生の証言というのは鵜呑みにしてはいけないな。三人が調べていく過程で得た証言。誰もが正直には話してないんだ。次郎に対してさえ、詩門は隠し事があったんだ。

前作を手に取ったのは覚えているが、最後までちゃんと読んだかどうか覚えていない。再読してみようか?

本作の前に出た「黒牢城」で、著者は直木賞やミステリー大賞等を受賞している。背景が信長の時代で、信長に背いた武将が城内で起こる事件を、牢に入れてある信長方の黒田官兵衛に解かせるという趣向の話だと聞いているが、今度図書館で見かけたら読んでみようか。