なかなか面白かったが、続きはあるのかな?
八世紀初頭の唐朝、安録史の反乱の半世紀後の十一代皇帝憲宗の時代を背景に起きた妖怪や仙人、伝説上の魑魅魍魎が跋扈する物語。
唐に留学し、密教仏教を習得した空海、藤原氏に対抗すべく、一族の期待で留学してきたものの、遊興で金を使い果たした橘逸勢は、胡人の娘、許海燕と知り合ったことで、劇的な冒険に旅立つことになる。
皇帝の夢に現れたお告げにより、過去に道士により封じ込められていた妖怪の王が目覚めるのを阻止することになる。その妖怪は二つの目玉だけが生き残り、ひとつは黄仙人が都で封じていて、もうひとつは聖山峨眉山に鉄冠子仙人により封じ込められていた。最近台頭した新たな妖怪、黒屍魔王によりよみがえらせそうだという。それを抹殺するには、二つの目を東方にある火山のなかに投下しないとならないと、黄仙人は教える。さらに、生まれつき青龍の玉を持つものがそれを果たさないとできないと言う。
かくして、青龍の玉をもつ海燕が選ばれ、お供に選ばれたのが空海と逸勢。さらに皇帝に命じられた呂将軍、さらに峨眉山で、黄仙人が死に、後を託した仙人鉄冠子の昇天により、弟子の馬童子が一行に加わる。逸勢の従者鯖麻呂も加わる。
妖怪王を封じる青龍の玉から竜を呼び出す呪文を知る霊獣が、妖怪王に監禁されて、霊力が失われようとしている。
かくして一行の目的は、まず峨眉山にある目を回収し、大神農架で囚われている霊獣を救いだし、呪文を教えられてから、東海の先にある空海や逸勢の故国日本の火山、富士山で目を始末することになる。
呂将軍に随従してきた兵士らは途中で妖怪に殺されたり、反乱軍との戦いで死に、ついには五人だけとなり、なんとか霊獣から呪文を聞き出した。しかし、妖怪王が目覚めるまでもう日数がない。それまでに富士山までたどりつけない。霊獣によれば、妖怪王の目覚めを遅らせる力をもつものが長江の下流のどこかにいると言う。何仙姑という仙人。そう伝えて霊獣も死ぬ。
物語はここで終わる。結末はどうなるのか?知りたいと思うのだが、続編は出るのかな?