都内南西部かと思われる架空の田舎町、秋葉市にある市立図書館、秋葉図書館を舞台にした日常の謎ミステリーの三作目。

野原の真ん中にできた殺風景な秋葉図書館には、来館者はあまりないものの、それでもさまざまな謎が持ち込まれる。

そんな謎を鮮やかに解き明かすのは、司書である同期の二人、日野と能勢。

今回は図書館の土地を寄贈した近所の地主一家にまつわる謎解きがメインとなる。

最初に登場するのは、地主の孫息子。今は両親が離婚し、母親と暮らす佐由留。彼の母親がまだ秋葉にいた頃に知り合ったブックカフェの女主の訃報を聞いたことから、久しぶりに秋葉に来て、亡き主にまつわる謎に関わる話。

次に登場するのは、佐由留の父親。彼が子供の頃に出くわした親戚の女性の不可解な行動の謎解き。それに協力する秋葉図書館の名探偵。

三番目は図書館に出入りする小学生が、友人への周囲の疑いをはらすべく、謎解きをする。

四番目は図書館に出入りする高校生が先輩の不可解な行動について考える。

五番目は、佐由留がクラスメイトをつれて祖父の家に泊まりに来て、曾祖母の遺品の中にあった開かずの文箱にまつわる謎を祖父母、叔母らと一緒に挑む話。最後は秋葉図書館開設準備中に出てきた旧家の秘密にまつわる謎。

あとがきによれば、どの編も、どこにいたの?をテーマに書かれたものらしい。


ほんわかした地味な謎解きだが、悪くない。楽しめた。今回登場する本は、昔話とか古典とか誰もが知るものばかりだが、色々考えさせられた。