霊媒探偵城塚翡翠シリーズ三作目。
前作が到叙ミステリーの短編集だったのに対して、今回は二編の中編?長編?
台風で荒れ狂う山中で、車の故障で助けを求めて、山荘に飛び込んだ翡翠と助手の真。そこでは少年が山荘の主の奥さんで、友人の母親を誤って、刺殺した直後だった。少年を怪しんだ翡翠は、何気ない会話をしていくことで、少年の犯罪を次第に明らかにしていく。最後にはハプニングがあり、真犯人が登場する。
助手の真以外に、打ち解けて話せる友人かいなかった翡翠に、はじめて友人ができる。互いにミステリーファンで意気投合した、フリーの写真家。
写真家は、かつて妹を死に至らせた者たちを殺そうとたくらんでいた。
そして、その犯罪のアリバイ作りとして、翡翠を利用する。犯行時間に、現場とは離れた場所で、半日かけて、翡翠の写真撮影をしていた。
容疑者の一人として浮かび上がった写真家。アリバイを証明するのが、翡翠だと知り、翡翠とは顔なじみの刑事は驚く。
翡翠自身も一抹の疑いを持ったものの、友人を疑い、追求することに躊躇して、捜査は進まない。でも、どんな理由があろうと、殺人を許せない正義感の持ち主、翡翠は、写真家を疑い、真実に迫っていく。
鉄壁なアリバイ、そして確たる物的証拠が見つからず、なかなか進まない翡翠の追求。翡翠がアリバイ作りに協力した撮影で、写された翡翠自身の写真に、確たる証拠は写っていた。それに先に気づいた真は単身、犯人宅に飛び込み、監禁されてしまうが、気づいた翡翠により助け出され、犯人に最後通牒を突きつける。