どんな紙でもその材質や使用場所、製造メーカーなどを鑑定する個人の事務所を開設している、主人公の渡部。紙探偵を神探偵と勘違いした若い女性の浮気調査を依頼されるところから始まる。

ひまな彼は一応調べてみよう思う。手がかりは、彼氏が作っていたプラモデルの写真だけ。プラモデルのことを詳しく知りたいと、知人を介してたどり着いたのが、伝説のプラモデル造形家、土生井。彼の観察から、いろんな情報を得て、SNS等を駆使して、ついに渡部は真相にたどり着く。

その話を聞いて、次に依頼してきたのは、失踪した妹を探す女性。妹が残したジオラマ。土生井に助けを求めて、ジオラマの解明から始まった捜査は、今回は大量殺人未遂事件にたどり着く。

紙探偵とはいえ、紙のことはあまり出てこないが、なかなか面白かった。

後半の犯人を追い詰めていく過程と、渡部と土生井コンビによるジオラマの分析の過程。

これは、宝島社のこのミステリーがすごい!大賞を受賞した著者のデビュー作だが、今はシリーズ化されて、何冊か出ているようだ。機会があれば、読んでみたいな。