る神田紅梅亭寄席物帳シリーズの第一作。

落語家が落語を演じる様を描くと共に、それや寄席で起こる事件や不思議を鮮やかに解き明かす落語家、山桜亭馬春と、その弟子、寿笑亭福の助の活躍を描くシリーズ。

福の助は、もとは馬春の弟子だったが、師匠が脳血栓で半身不随となり、今は房総半島の先にあるマンション住まいとなったために、寿笑亭一門で二つ目の落語家となっている。馬春門下にいた頃、今は高校教師である、大学で一緒だった女性からの紹介で知り合った学校事務員の亮子と所帯を持っている。落語を全く知らなかった亮子が、素人代表として、落語のいろはを夫から教えてもらうということで、落語のことや寄席のことなどをさりげなく教えてくれるために、落語を知らないものにも読みやすく、面白い。実践者の立場から見た落語の内容や語り方について描かれていて、落語のこともより分かりやすくていい。

第一作のこれには三編が収録されていて、落語の演目では、道具屋、らくだ、勘定板が取り上げられている。

なかなか面白いし、興味深い。