内田さんが創造した名探偵の浅見光彦が活躍する短編六作を収録したもの。雑誌に収載された作品だが、単行本未収録の作品を集めた短編集。
最後の短編「名探偵は居候」は、後に加筆修正されて、長編「薔薇の殺人」として出版されている。
飛び降り自殺の直後にそばに居た浅見に、女性は、地下鉄の鏡で見た、とダイイングメッセージを残す。自殺だと断定された事件に疑問を抱く浅見は、彼女の友人の自殺をとどまったはずという言葉を信じて、真実を究明する、「地下鉄の鏡」。
光彦宛に届いた幼馴染みで初恋の女性から送られた姫鏡。のちに、彼女は自殺したとわかるが、姫鏡や彼女が姉に送った葉書に散見する奇妙な言葉を、解読すると、助けて、と書いてある。誰かに殺されたのではないか?調べてみても容疑者の夫は浮かび上がるも証拠がない。姉は同様の手口で、夫を脅し、破滅させる。
「鏡の女」
サービスエリアで居眠り中に聞いた男女の言い争い。その一人が温泉旅館の浴場で死体となる。第一発見者の光彦は疑われる。しかし、密室状態なのに、凶器も犯人の出入りも不明で、自殺にしても方法がわからず困惑する。光彦がその凶器を発見して、解決する。「透明な鏡」
倒産が危ぶまれる会社の社長が趣味の仕事場があるマンションの浴室で自殺体で見つかるしかし、なぜか、会社の重役が殺人だとして、浅見に協力を求めてくる。三日後なら、保険で数億円が入り、会社は救われる。自殺ならそれまで待つはずだと。現場に不審を感じた光彦の探索の結果は?「他殺の効用」
雨宿りで立ち寄ったレストラン。帰り際に、隣の客の忘れ物の携帯を預かってしまった光彦は奇妙な状況に追い込まれる。ホテルに缶詰中の作家先生に相談するも、怪しい連中に追いかけられる。突然、逃げろ、という兄からの電話。どんなことに巻き込まれているのか?
「逃げろ光彦」
浅見家の居候の光彦が留守番中に訪ねてきた親戚の大学生。片想いする美人女子高生が失踪し、誘拐犯と疑われそうだと助けを求めてくる。その後彼女は遺体で見つかる。誘拐されたにしては、犯人からの要求もなく、不自然。誰が何のために、彼女をさらい、殺したのか?
事件の背景には生い立ちと、家族の相続問題があった。「名探偵は居候」
久しぶりの浅見探偵シリーズだが、やはりいいね。浅見家のお手伝いの須美ちゃんが主人公の短編集の二作目も買っただけで、まだ、読んでないな。この際読んでいくか。