関東北部の田舎の街、紅雲町で、コーヒー豆と和食器を扱う店、小蔵屋を営む老女草が主人公のシリーズ、紅雲町珈琲屋こよみの最新作。

草が身の回りで出くわした事件や厄介事を推理したり、お節介したりして、解決に導く日常の謎的なミステリー。

今回のメインテーマは、会社を首になってから九年、生家に引きこもる四十代の男性の立ち直りまでの顛末か。

朝の散歩で草が見つけたメモ用紙。たすけて、と書かれてはいるが、誰のものかわからない。おりしも、地元の女子中学生が行方不明となる騒ぎがあり、誘拐監禁でもあったかと心配されたが。

彼女は家出と判明し、解決し、草と仲良くなる。おりしも校長となった若い男性の学校規則の厳しさが問題になっていた。

メモを拾った辺りを探し回り、草は独り暮らしだと思われる老女が玄関ないで倒れているのを発見。メモを見てから三日だったが、救急車を呼び、事なきを得る。

以降、ポストに詰め込まれた広告などの始末の節介をやいていた草は、老女の独り暮らしではなく、二階の部屋に引きこもる息子を発見する。かたくなに返事をしない彼に業を煮やして、草は心療内科もする掛かり付けの医者に往診に来てもらい、ようやく、部屋から出すことに成功するも、なかなか打ち解けない。

そんな彼を立ち直らせるまでの顛末がメイン。

他に、草の店の従業員の久美が、もと山男で、今は実家の会社に勤務する幸介と同棲していたが、家族には秘密にしていたが、ついにばれてしまう事件が、サブのテーマかな。山に帰りたい、山仲間からの誘いがある公介。それを受け入れられない久美とギクシャクし、久美の両親も久美への接し方でギクシャク。

久しぶりの草婆さんとの再会だが、やはりいいね。