新酔いどれ小藤次シリーズ第22作。
帯には8月にはこのシリーズも完結とある。6月7月8月と、三ヶ月連作して、全25作で完結するらしい。佐伯さんの年齢を考えれば、それも仕方ないね。未完で終わる方が残念だから。
小藤次の旧藩豊後森藩の藩主から、次の参勤交代に、一緒に藩地同行することを依頼された小藤次。はっきり理由は言わないが、国表に何か問題があり、小藤次の助力を得たいと思われる。
江戸屋敷下屋敷の馬屋番の息子に生まれた小藤次には、領地へ行ったこともなく、どんなところかも知らない。死ぬまでには一度見てみたいという思いがあったのかどうかはわからないが、もともと城中でバカにされた藩主のために、バカにした大名たちに孤軍奮闘したのが、小藤次が有名になるきっかけ。藩の録を離れた今も、藩主自らの頼みを断りきれない小藤次だった。息子の俊太郎と二人いくつもりだったが、予定変更する。
どうせ行列に混じっても異分子扱いされるだけ。ならば、先に旅立ち、途中三河の国の旗本知行地に暮らす薫子姫に会いに行こうと。元祖鼠小僧を仲立ちにした薫子姫とのいわれは、すでに述べられている。
さらに、情のあつい鼠小僧の誘いを受け、小藤次は妻のりょうを、江戸に一人残さず、一緒に三河までいき、その後小藤次が森藩にいっている間、薫子姫のもとで待つことになる。
本作の第一のテーマは、親子三人が三河の薫子姫のもとを訪れ、薫子姫の窮状を助けるべく、助力する話。
もうひとつは、江戸出発前に、老中青山様の依頼で、蔵宿師と呼ばれる奸物を退治する話。
前者では駿太郎が、後者では小藤次が見事な剣さばきで、悪人を打ち倒す。
やはり、小藤次シリーズも面白い。