移動図書館を描いた「本バスめぐりん。」の続編。
今回は、めぐりんを訪れた人たちの視点から描かれためぐりんにかかわる話や謎解きが描かれる。全5編。
最初の主人公は、古い団地にすむ独り暮らしの老女節子。田舎にすんでいた子供の頃に、移動図書館、自動車文庫を経験したことがある。戦後間もない当時は町や村には図書館がなく、自動車文庫が県内を駆け回り、図書館の役目をはたしていた。そんな節子はめぐりんと出会い、再婚したなき夫や子供たちのことを考える。今の住まいに引っ越すのを勧めたのはなぜなのかと。
二番目は、仕事に落ち込み、実家に戻った青年優也。小学生の頃、移動図書館で借りた本をなくしたことがあった。その本がなぜか、実家の天袋で見つけた。なんで?ここにあるんだ?
それが気になって調べ始めた彼が見つけた真相は?
三番目は、派遣社員の佳菜恵。めぐりんがきっかけで知り合った同じ職場の男性社員。ミステリー好きな彼には何か秘密がある。なんだろう?
四番目は古い団地にすむ独居老人征司は、めぐりんで幼馴染みの老人と出会う。次の巡回日に再会を約したのに、現れない。代わりに、二人の少年が現れ、その老人の居所を知っているという。なぜ?子供たちの探偵ごっこに巻き込まれる二人の老人。
最後に登場するのは本館の司書で、めぐりんの後方支援もしている典子。
彼女にも幼い頃に出会った移動図書館の思い出がある。司書男性の言葉で、司書になることを決めた彼女。
その思いでの移動図書館が廃止になると聞いた。図書館事情は大変になっている。公立は予算がネックでやめていくところもある。しかし、あの思いでの人は、移動図書館を管轄する役員のはずなのに、なぜ廃止を止めようとしないのか?悩む彼女に、めぐりんの司書うめちゃんと運転手のテルさんは、あの人の真意を、謎といてやる。
なかなか面白かった。自分の回りでは、読書好きも図書館好きもあまり見かけないものの、いないわけではない。本を売れてるし、図書館は無人ではない。本にまつわる話と言うよりは、図書館が縁になったエピソードとちょっとした謎解きが楽しめる作品だった。