アイルランド生まれのミステリー?作家ジョン・コナリーの作品集。全13編の中から、本や物語をテーマにする作品4編の邦訳。

ミステリー関係の文学賞にノミネートされ、受賞もしてるコナリーだが、訳者によれば、ミステリーにとどまらず、多彩な作品を書いているそうだ。異世界もののファンタジーめいた作品「失われたものたちの本」かすでに邦訳されているが、それのスピンオフともいえる作品も入っている。

タイトルの私設図書館は、一風変わった図書館で、初版本と手稿本だけを所蔵する古びた図書館で、そこには、人々に知れわたったことで実体化した登場人物たちが住んでいる。

最初のタイトル作では、公務員をやめて田舎に越した作家志望の読書家が出くわしたアンナ・カレニーナの自殺現場が発端になり、彼はこの図書館にたどりつく。図書館の秘密を知った彼は、アンナに同情して、とんでもないことをして、事件を引き起こす。その結末はいかに。

最後にはこの図書館と実体化したシャーロック・ホームズをめぐって、作者のコナン・ドイルが登場する異色作。

中編級の作品「裂かれた地図書」では、それに触れたものに、次々と怪奇現象が起きる奇書をめぐる話が描かれる。ホラーともいえる不気味な話。


土日の連休に、結局、これを半分くらいしか読めず、残りを先程ようやく読めた。

前作の「失われたものたちの本」は、古本の文庫で買ったので、近いうちに読みたいと思う。

明日が期限の県立の本は四冊のうち、これ一冊しかまともに読めなかったが、ひとまず明日みな返す予定。


昨日の仕事帰りに、BOOK・OFFで文庫を一冊購入

昨日買った本


樋口有介

「変わり朝顔

船宿たき川捕り物暦」

祥伝社文庫、2019

もともと、2004年に出た作品で、昔読んだような気もするが、最近は絶版状態だったか見つからなかったもの。

続編が市立図書館にあり、以前読んだとき、こちらも読みたかったが見つからなかったもの。文庫で出ていたので買ってしまった。