気になっていた本をようやく読めた。

交通事故で両親をなくした、十七才の主人公は、遺産もあり、叔父に引き取られたものの、やがて、引きこもるようになってしまった。そんな彼を叔父は大学に押し込み、独り暮らしをさせる。

友人に頼まれて、展覧会の設営のバイトに出た青山君。簡単な飾りつけの作業だと聞いていたのに、実際は巨大なパネルを運び入れ、設営すると言う重労働だった。バイト仲間は次々と逃げ出し、残った彼は、友人に助けをも止めて、なんとか窮地を脱する。

そんな彼が会場で知り合った老人と、展示された水墨画を見て、述べた感想に老人は感心する。老人こそ、水墨画の大家として知られる篠田湖山だった。

何を見込んだのか、青山君を内弟子として教えると言い出す。

何事にも興味を持てなかった青山だったが、初めて見た水墨画に魅せられていたので、承諾する。

湖山の孫娘で、将来を期待される千瑛との次回の湖山賞をかけた勝負をすることになる。

そんな青山くんと千瑛二人の絵師としての成長と、青山くんの過去の修復を描いた物語。

水墨画と言う珍しい世界が結構興味深かった。