以前に読んだ「境内ではお静かに 縁結び神社の事件帖」の続編。
舞台は、横浜の街中にある源神社。祭神は源義経。
教員になる夢を諦めた壮馬は、両親が海外移住したために、一回り年上の兄栄達が、婿養子として、宮司となっているこの神社に転がり込む。バイト感覚で神社の仕事を手伝う。
そこで出会ったのが、巫女をしていた美少女澪だった。小柄だが姿勢がよく、腰まである長い黒髪、白い肌、黒真珠のような瞳を持つ彼女に一目惚れ。
神社のあれこれを教える教育係となった年下の彼女から目を離せなくなる。
彼女は北海道札幌の大きな神社の娘で、姉のことで問題を抱えていたが、前作で、壮馬の働きで、一段落していた。そのために、彼は自らには信心がないと、彼女に信じこませた。
それがために、信心がないものと付き合わないという彼女に気持ちを打ち明けられないというジレンマを抱えていた。
物事を冷静に理路整然と考える彼女は、日頃起こる謎解きで、評判になっていた。
今回も彼女が挑戦するいくつかの謎解きが描かれていき、最後に明らかになったのは、今や一人娘となった彼女を札幌に戻したいという彼女の父親である宮司の思いと、そのために雇われて、壮馬と澪の仲を引き裂こうとした男の画策と、それに引き起こされた事件や騒ぎ。
神社の仕事を明らかにしてくれるお仕事小説でもあり、若い男女の恋の行方を描く恋愛小説でもあり、日常の謎を解き明かすミステリーでもある。