アイドルグループ乃木坂の一期生の著者による小説。
アイドルになることを願う高校1年の東ゆう。普通ならオーディションに応募してなるのだと思っていたが、彼女のやり方は違う。あとがきの解説によれば、応募したすべてのオーディションに落ちたために、そうしたのだとわかる。
アイドルになるために東が自分に課した4ヶ条は、将来アイドルになったときに問題が起こらないように、SNSはしない、学校では目立たない、彼氏を作らない、東西南北の美少女を仲間にするというものだった。こうして、住まいの南と北、そして西にある学校で仲間にする美少女を見つけることから始める。
南ではお嬢様学校の生徒である華鳥、高専でロボット作りをしていたくるみ、そして幼馴染みだった美嘉と出会い、友達となり、ボランティア活動などを通して、有名になるというものだった。そこで知り合ったテレビ局の女性が縁で、ついにレポーターとしてのテレビ出演、さらにエンディング曲を歌うアイドルグループにまでなったものの挫折。アイドル志望だった東以外は、芸能活動についていけず、ついに解散してしまう。別れ別れになったものの、お互いの夢を否定することなく、助けてくれる友人のままだった4人。東は彼女らの応援を得て、一人アイドルになり成功する。
エピローグでは8年後に再会する4人が登場。8年前に、クルミの高専での工業祭で、仮装して撮った集合写真を見る。夢見る少女たちの思いが写し取られた写真。トラペジウム。それはオリオン座の中にある四重星の名前だった。四つを結ぶと不等辺四角形になる。個性的な4人を表す見事な名前だった。
あとがきによれば、著者の高山にも小説中の東のように、彼女を支えてくれた友人、仲間がいたという。教師になったり、マスコミ人になったり、主婦になっても、今でも支えてくれる友人がいる。選抜には入るものの、センター経験はない地味な印象だが、冠番組などでは個性的な印象を与えるメンバーな高山。
この番組で彼女は読書好きなことを明かし、それが縁で、小説執筆ということにもなったという。