天才、龍之介シリーズ第12作。
龍之介が経営する学習プレイランド、体験ソフィア・アイランドで、県警刑事部長の娘で、北日本オセロ連盟の会長の
久能亜美子がオセロの対戦を行い、テレビ中継されることになっていた。
その対戦相手が謎の相手に入れ替わり、対戦相手に刑事部長を指名してくる。
対戦によって、7年前のある事件における久能刑事部長と、息子の刑事の不正を明らかにして、裁くのだと。
新米警官だった息子の刑事が臓器密売グループを摘発したときに、銃撃戦となり、一般人の少女が巻き込まれて死んでいた。警察による組織的な隠蔽工作が噂されながら、うやむやのうちに終息していた。
刑事部長に白石を打たせる犯人は、刑事部長が打った場所に死体を埋めるという。その死体を調べれば、7年前の隠蔽工作が明らかになると。
ビデオ映像で人質がいると述べ、死体が発見されなければ、人質の命の保証はできないという。
犯人の断片的な言明から、龍之介は推理をし、死体のある場所を特定し、刑事たちが捜索に向かう。
仕事上のトラブルで気がかりがあった龍之介の従兄弟の光章は単身出掛け、偶然にも人質がいる建物に近づき、彼もまた人質になってしまう。
光章を探しに出た里見刑事と、光章の恋人、一美。彼らもまた問題の建物に遭遇し、そこで誰かが銃撃されるのを目撃する。
4人の犯人グループ、人質たち、刑事や龍之介らの立ち位置が次々と変転し、謎は錯綜する。
人質は解放され、犯人グループも2人は見捨てられて逮捕されるも、主犯は逃亡。サブリーダーは死体で見つかる。
一件落着かと思えたものの、龍之介により、7年前の真実に迫る推論が明かになり、刑事部長は逮捕、息子は焼身自殺の遺体で見つかる。
しかし、主犯の他に黒幕と思える犯人がいると推理する龍之介。光章が人質になったときに目撃した犯人と思えるものが、刑事のなかにいた。
錯綜する展開のなかで、鮮やかな推理をし、見事解決に導く天才龍之介の活躍を描いた作品。