カンナシリーズ第5作。
今回の舞台は信濃北部の戸隠。
神話では天照大神が隠れた窟屋の石戸が投げ飛ばされた地が、戸隠だという。そのせいで、その故事にまつわる神々がまつられた神社がある。
奪われた社伝には天照大神のことも書かれているという父である宮司の言葉と、社伝の秘密には戸隠が関連があると言った諒司の言葉により、戸隠に興味を抱いた甲斐は、今回は諒司の消息を尋ねると共に、戸隠の秘密を探るべく、お馴染みの一行で戸隠に向かう。
竜之介の車で山道を中社付近の民宿に向かうも、折しも濃い霧で事故を起こし、歩いて近所の神社に宿を求めた甲斐たち。
社伝を狙ういく組かの一味の暗闘に巻き込まれ、今回も甲斐たちは危ない目に遭うものの、竜之介と貴湖は諒司に助けられ、甲斐は宿を求めた神社の本物の宮司に助けられる。彼こそは戸隠忍者の末裔で、甲斐の父や丹波とも顔見知りだった。
結局今回も、社伝は諒司が持ったまま逐電。
甲斐たちは戸隠に伝わる二つの伝説、鬼女紅葉と天岩戸の隠された意味と歴史について考察し、推量する。

全9冊のシリーズの真ん中ということで、巻末に著者のあとがきがついている。QEDシリーズとの関係や違いについて、述べている。さらに次回作の鎌倉についても触れているが、あいにくまだ手元にはない。しかたないので、次は天満の謎にいくか。