シリーズ第17作にして、完結編。
今回のテーマは伊勢神宮。
伊勢のひなびた村の神社の秘宝を都内のデパートで開かれる展覧会に持ってきた神職の男性が宿のホテルから転落死する。その親指が見事に切り離されていて、明らかに殺人と思える。
その事件の捜査の協力を小松崎から頼まれた桑原。以前から考えたいと思っていた伊勢神宮の謎解きに絡めて、承諾した桑原は長年のコンビである奈々を誘い、伊勢を訪れることになる。
途中名古屋で前作に登場した尼の五十嵐弥生が待ち受けていて、桑原に事件と伊勢の謎解きを頼まれる。桑原の中学時代の理科の教師だった彼女は、桑原同様に日本史などの造詣も深く、この謎に関して何か予想している様子。さらに、彼女の娘である彩子がまたも暴走して、単身伊勢に向かった様子なので心配している。
桑原は、伊勢神宮や天照大神に対する疑問を30近く持っているが、そのすべてを納得させるだけの解をいまだに得ていない。
桑原と奈々は被害者の村を訪れ、神社の氏子である村人の老人の罠にはまり、海の中にある窟屋に閉じ込められてしまう。しかもそこは満潮になれば水没するという。彼らよりも先に訪れていた彩子も囚われていた。絶体絶命の彼らだったが、連絡を受けていた小松崎が、叔父である警視庁の警部らと駆けつけたことで、九死に一生を得る。
そしてお馴染みの桑原の推理により、神宮の秘密と共に、この村の秘密も暴き出され、殺人事件の犯人もわかる。
伊勢神宮のなぞはどのように解明されるのか?
日本史の闇に、神社にまつられる怨霊を見つけた桑原が最後に訪れた神社は明治神宮だった。その謎解きは語られない。
ラストで桑原が奈々の耳元にささやいた言葉はプロポーズだったのか?