隠蔽捜査シリーズ第2作。
息子の不祥事により警察庁から所轄に署長に左遷された竜崎警視長。場所は変わっても生き方は変わらない。従来のやり方を踏襲するよりは、警察の役目を果たすために合理的なやり方を果断に遂行し続ける竜崎。
今回は管轄内で起こった立てこもり事件に立ち向かう。
高輪署管内で起こった強盗事件、近隣の所轄に出された緊急配備。署の総力をあげてそれに対処したものの、3人組の強盗犯のうち2人は竜崎の大森署を通過して、隣の署で本庁の機動捜査隊により逮捕される。犯人を見逃したことで、大森署を管轄する第2方面本部の管理官が、怒鳴りこんでくるものの、竜崎は犯人が逮捕されたことでよしとし、泰然としている。管理官のあまりの抗議にもて余した竜崎は幼馴染みで、同期の警察庁のキャリアである、警視庁刑事部長伊丹により追い払う。
緊急配備で後回しにした管轄内の小料理屋での喧嘩騒ぎが気になった竜崎は調べにいかせるも、なぜか誰も応答せず、店もしまったまま。しかし、誰かがいる様子。度重なる警察の訪問に、屋内から銃撃が起こる。店が何者かに乗っ取られ、立てこもっていると考えられ、捜査本部を立ち上げての立てこもり事件に発展する。警視庁からはSIT、SATが駆けつけて、背後に追い払われる所轄の刑事たち。犯人はどうやら強盗一味の一人と思われる。
店への電話を続けるSITだが、応答はなく、膠着する。きりがない電話に犯人からの応答が一度あったものの、その後反応がなく、動きがとれない。犯人と話すことで解決に向かおうとするSITと、強硬突入で人質の救出をしようとするSAT。結局、竜崎の指示で、SATが突入し、犯人は銃撃されて死亡、人質は解放された。一見解決したかにみえたものの、竜崎はこの後に難問に立ち向かうことになる。銃撃された犯人の傍らにあった銃には弾丸がなかった。逮捕された仲間の証言から残りの銃弾は10あまりと考えての対応だった。弾丸のない犯人は丸腰ともいえる状態で銃撃された。このことが報道陣に漏れ、新聞記事になり、警察に対応に非難が起こる。そのために、竜崎と刑事部長伊丹は、監察官の調べを受けることになり、竜崎の更なる処分が噂になる。
その頃、大森署の素行のよくない刑事から、事件の奇妙な点が、竜崎に指摘される。事件の様相が一変するかもしれないその指摘に竜崎も疑問を持ち、再捜査を部下に命じる。
拳銃を持った犯人が料理屋に押し入ったのなら口論が起こるのはおかしい。SITの銃と犯人の銃は異なるものの、弾丸は実は同じものだった。銃撃された犯人の受けた弾丸はどちらの銃から発射されたのか?竜崎は直ちに弾道検査を依頼。
強盗犯が逃げ込むのに、立てこもった料理屋は不自然な気がする。料理屋の主人夫婦と犯人には面識があったのではないか?
再捜査により、竜崎はついに料理屋の主が主犯格で、死んだ犯人を撃ったのも料理屋の主だと判明し、逮捕し自供を引き出す。
こうして、竜崎の采配で、事件の真相が明かになり、竜崎への監察官の調べも立ち消えとなる。
事件の展開と共に、竜崎の妻が胃潰瘍で入院する事態となり、竜崎は不安を抱えての捜査だった。