終日雨のどんよりした昨日は、警察小説を立て続けに読んでいた。それもどちらかと言えば、陰鬱な異常犯罪ばかり。
一転秋晴れの今日はこれが読めた。
高校生で作家デビューしたものの、大学生になって、スランプに落ち込んだ大学生作家の榛名忍。高校時代からのガールフレンド、医学部の亜紀子と見ていたリオ五輪のテレビ中継。競歩の選手を見て、号泣する男がそばにいて驚いた榛名。
小説が書けず、他の作家の作品さえ読めない状態だった榛名。編集者にオリンピックの選手でも書いてみたらと言われ、大学のグランドに見学に行った。競歩の選手はいないかと探していた榛名に声をかけてきたにが、新聞部の後輩女子福本。彼女に教えてもらい、この大学で唯一の競歩の選手を見つける。なんと、先日テレビ中継を見て泣いた男だった。八千代篤彦。もとは駅伝希望でこの大学に来たが、とてもレベルが足らず、競歩に変えた。前から頼まれて競歩の試合に出ていて、そこそこの記録を出していた。
それでも有名なレースでは最後のところで負けて買ったことがない。
そんな二人の出会いと、新たな道に進むまでを描いた作品。王道のスポーツ小説と言うよりは、二人の若者の生き方をスポーツと小説という二つの道で互いに影響を受けながら頑張る姿が描かれる。
久しぶりの額賀作品だが。やはりいいな。