警視庁特異犯罪分析班に異動した神尾の上司であり、相棒となったのは変人の羽吹。東大出で、家族には警察官僚もいるのに、現場に出ることを望み、警視庁に入ったという。協調性に欠けるものの、プロファイラーとしては優秀な刑事。幼い頃に誘拐された過去をもつ羽吹だが、見つかるまでの1年間の記憶がない。代わりに得たのが、経験したことを忘れられないという特異な能力でもあり、超記憶症候群という精神疾患でもある。
神尾が配属された初日に起きた異常犯罪。被害者は頭以外をラップで巻かれてサナギ状態で見つかる。両手が目を塞ぐ格好で固定され、眼球が摘出されていた。死因は首筋の切り傷で失血死。
それを見た羽吹は、これは始まりで、あと2件は起こると予見する。
見ざる聞かざる言わざるという三猿になぞられたように、耳を切断された遺体が発見される。
集団行動を求められる現代警察において、時に勝手に暴走する羽吹は、もて余しもの。神尾はそのお目付け役として配属されたらしい。しかし、二人で捜査を進めていくにつれて、神尾はいつか相棒と行を共にするようになり、ついに、犯人と対峙することになる。負傷し、犯人を自殺させて、事件は終息したかに思えたが、実は今回の連続殺人の背後には犯人を動かした存在があった。しかも、そいつはどうやら羽吹の幼少時の誘拐事件に関わったらしく、以降羽吹をずっと監視していた様子。
羽吹の前にさらなる特異犯罪が起こる予感をさせる。図書館には続編が2冊あった。早くそれらを読んでみたくなる。