9気になっていたこれをようやく読了。
BOOK・OFFで見かけてから、読んでみたいと思いながら、買うのに躊躇し、図書館にはいるのを待っていた。あるいは市立にはもう入っているが、予約者の間を転々としているのかもしれない。本棚に戻るのを気長に待つつもりだった。
それを県立で見つけた。郷土作家の作品を集めたコーナーがあり、米澤さんの作品が並んでいるのは知っていたが、最近そこにこれがあるのを見つけ借りた。
高校2年で図書委員を勤める二人の男子、松倉詩門と堀川。どちらも読書が好きというわけでもなく、ただなんとなく委員になり、ひまだからその業務をするといった感じ。イケメンで頭がよいのだが、皮肉屋な詩門。お人好しで、頼まれたらつい相談にのり、時々閃きを感じる堀川。
そんな二人ががらがらの図書館で無駄話をしながら、図書委員の仕事をしていると持ち込まれる悩みに答えて、謎解きをする話からなる短編集。
3年生の委員が遊び場に使って賑わっていた図書室だが、受験勉強のために3年生が来なくなると閑散とする図書室。顧問の先生はやる気がなく、委員も週に一度の当番以外には寄り付かなくなった図書室。本を借りに来る生徒もあまりない。新学期に当番として相棒になった堀川と松倉。
そんな二人の前に現れた先輩女子浦上さんから奇妙な依頼をされる。以前、江戸川乱歩の短編に出てきた暗号を見事に解き明かした二人を見込んでの頼み。
亡くなった祖父が残した金庫の開け方を見つけてほしいという。ヒントは大人になればわかると、先輩が昔聞いたこと。
先輩の家を訪れ、現物にたいして、二人が導き出した謎解きは?
堀川が持っていた割引券で、二人揃って美容院を訪れ、そこで見聞きして体験した謎解きが二番目。
三番目は後輩委員に頼まれた兄のアリバイ探し。学校の職員室近くの窓がある夜割られ、日頃素行のよくない兄貴が疑われている。アリバイはあるといいながら、その中身を話さない兄貴。頼まれて、兄貴の持ち物を調べて、アリバイの中身を推量する二人。
自殺した3年生が最後に借りていた図書館本を知りたいと言ってきた、自殺者の友人。閲覧記録を調べればすぐにわかるが、それは認められないので、自分達が見つけ出す手伝いをすると申し出る二人。見かけた本の特徴を細かに聞き出して、問題の本を推量していく二人だったが、結局、そんな本がないことに気づく。ではなんのために探していたのか?
松倉の提案で昔話をすることになった二人。互いに、幼い頃の想い出話をし、そこから浮かび上がった宝探しをする二人。6年前に松浦の父親がある日持っていた金を空き巣犯から守るために、どこかに隠し、いなくなった。隠したことは聞いていたから、6年間探し続けている松浦。堀川だと別の視点からアプローチできるかも知れないと、持ちかける。その結果、二人はひとつの鍵が、父親が自家用車とは別に持っていた車のありかに導くことになる。そしてさらに車内からなぞの鍵を見つけた。考えられる場所は遠いから、あとは松浦一人で対処することになるも、なにか不審を覚えた堀川は一人で、松浦の父親を調べてみる。そして発見した意外な事実。空き巣から守るために隠したといっていた父親が、実は空き巣だった。逮捕され、8年の実刑をくらい投獄されている。世間には公にできない隠し金を盗み隠しているらしい。堀川が知ったことに気づく松浦。貧乏な暮らしのために、家族のために、隠された金の一部がほしいという松浦。でもなんとか我慢してほしいと願う堀川。
二人の今後がどうなるか?続編が出るのかどうか?