長い、文庫で、568ページ。
ほぼ一日がかりで読了。
本格風味の警察ミステリーといったところか。
タイトルにある文句が書かれた手紙を受け取った男。658という思い付いた数字が、同封された手紙の中に書かれていたのに気づき、驚く。何でわかったのか?こいつは自分の秘密を何でも知っているのか?過去にアルコール中毒で悲惨な生活を送ったことがある男だが、今はスピリチュアルな施設を運営し、精神に問題ある人々を癒そうとしている。警察に話しても相手にしてもらえないが、気になる。一人の友人を思い出す。近所で退職生活を送る元名刑事のデイブ。
こうして登場するデイブが主人公だが、不可解な詩が書かれた手紙が次々に舞い込むが、差出人については何もわからず、話が進展しない。退屈し始めたところで、ようやく、デイブの友人が悲惨な殺しかたをされたのは、168ページになってから。
銃で頸動脈を撃って殺した上に、割れた瓶の先で首筋を何度も傷つけるという残酷な手口。
事件のセンセーショナル性を憂慮した地方検事から特別捜査官として事件のプロファイルを依頼されるデイブ。
殺害方法の残酷さと共に、現場での犯人の出入りに関わる奇妙な点。異常な犯罪の捜査はなかなか進展しないまま、次々と似た状況で殺される被害者が出て、連続殺人事件となる。過去にアルコール中毒の症歴はあるものの、共通点が見つからない被害者たち。
デイブは退職後、自然が好きな妻の助言で、ニューヨーク北部の農場で暮らしていた。事件の謎解きに取りかかると、妻を放り出して打ち込む夫デイブ。退職したからには、妻との暮らしを楽しんでくれると期待したものの、いまだに謎解きに憑かれると、家族を放念するデイブに不満を持つ妻。さらに再婚した妻との間にできた息子が交通事故で死に、犯人はいまだに不明のまま。妻と死んだ息子のことを話そうとしないデイブ。それでいて、いまだにしこりを持ち続けるデイブ。
さらに、最初の妻との間にできた息子は金融街で成功し、高級車を乗り回していて、疎遠になっていた。その息子が父親デイブと話をしたいと最近何度も電話してきていた。ずるずると息子に対するのを先伸ばしにしているデイブ。
そんな人間味ももつ元刑事のデイブが、異常な連続殺人犯に次第に迫っていき、ついには犯人と対峙し、殺されかけた局面で、言葉だけで相手を負かして逮捕にこぎ着ける。
なかなか読み概はあったものの、正直言えば、それほど楽しくはなかった。それにこの長さは閉口する。