何度も借りながら読めなかった本書をようやく読了。
法医学教室のアリーチェ、とタイトルにあるように、主人公はローマの法医学研究所に勤める研修医アリーチェ。
ある夜、上司のクラウディオとともに、現場検証に行き、若い女性の死体を見て驚く。
前日に偶然知り合ったばかりのジュリアだった。その偶然の出会いに感情を動かされ、上司の死亡推定時刻に疑問を抱き、一人解明にのめり込んでいく。
自信満々の同僚のなかで、アリーチェは、注意散漫で情にもろく、どじばかりする落ちこぼれ研修医だった。そのせいで、成績もよくなく、進級が危ぶまれる事態になりながらも、医師としての観察力、洞察力で謎の解明に打ち込み、正義を獲得するための情熱や粘り強さで、解明に邁進する。
その一方で、写真家の兄の個展で知り合った若い青年に恋をする。ジャーナリストとして世界各地にいく彼は、なんとアリーチェの研究所で神と呼ばれるボスの息子の一人だった。そんな彼との恋の行方も物語の見所。
被害者はいろんな薬を日常的に使っていた。事故か自殺か、他殺か、決め手がなく難航する捜査。信頼すべき上司の判断に疑問を持ち、自己の判断を裏付けるべく、一人奮闘するアリーチェ。被害者の姉と接触し、親しくなり、意思としては違法の手段で疑惑を解明しようとして、査問委員会に出頭するはめにもなるものの、捜査担当の警部などの援助でなんとか切り抜ける。
結局犯人と思われるものはわかるが、証拠がなく逮捕されることはなかった。しかし、アリーチェの観察力と洞察力により、事件の全貌はわかる。警部からは非公式に今後の別の捜査にも協力を頼まれるアリーチェ。
どうやらイタリアではシリーズ化されてるらしい。
となると、アーサーとの仲がどうなったのか気になるところだが、続編の翻訳は出るのかな?