タイトルからして、ライトノベルかと思っていたが、意外と重い。
東京麻布の禅宗寺院の次男坊春馬。もとヤンキーだった兄が、心を入れ換え、寺院の跡継ぎとして、頑張っている。寺にも仏教にも興味がないながらも、食べさせてもらっている引け目から、兄からの戒名にまつわる謎解きを命じられると無視できない。
そんなときに助けてくれるのが、同級生の外場くん。一目墓石をみただけで、戒名によって、墓が立った年代やそこに納められた人物の身分、性別、宗派、さらには何をなしたかまでを、見抜くことができる。戒名探偵と呼ばれる。名店の和菓子を持参すれば、気軽に探偵になってくれる得難い友。
寺内の松林から見つかった、一部文字が見えない墓石。誰の墓かわからないと、供養もできない。そこに登場するのが戒名探偵外場くん。深い仏教の知識と戒名に関する蘊蓄により、鮮やかに問題を解決する。
同級生の寺の女子から命ぜられた謎は、大規模な寄進を何度かした檀家の先祖の墓探し。
兄をはじめとする都内の寺院の青年部が頭を悩ませるのが、寺院の経営改革。そんな彼らに話を持ち込んできたのが、プロモーターの美人蓼科。彼女が提案したのは12神将をアイドル化するプラン。彼女に対抗意識を持つ春馬の兄は、外場に依頼する。
プレゼン当日現れた外場は、彼女の案が京都で失敗した案だと見破る。
そして新たに提案したのが、最近仏教に関心が深い中国人を引き込むために、寺内に宿泊施設を建てること。さらに、中国人にプロモートすること。それにより、中国人に仏教を洗脳し、日本発祥の戒名を中国に流行らせる。
ここまでが、前半の短編3編。後半は中編が1編あるのだが、どうもあまり興が乗らず、読むのを諦めた。
どうやら太平洋戦争で南洋の島に派兵された兵士にまつわる、少し重い話のようだ。その生き残りの老人から生前戒名をつけてほしいという依頼があり、本職の僧と共に、高校生の外場くんも参加して、その老人にふさわしい戒名をつける話のようだ。