刑事の挑戦 一之瀨拓真シリーズ第6作。
一之瀨は警視庁捜査一課に配属されて、3年。ようやく一人前の刑事となり、今後は後輩を管理する立場になっていくところ。
妻が出産近い時期に、事件は起こる。
芸能事務所に勤務する女性が部屋で殺害された。たれこみがあり、彼女をストーカーしていた男がわかり、任意で呼び出し、事情を聞くが、犯行は認めない。自宅へ送っていく途中で、その容疑者が逃走してしまう。
そんな失態のために、担当する班以外に、一之瀨の班も応援に駆り出され、逃げた容疑者の行方を探すことになる。
所轄の課長は、以前一之瀨の班の係長だった岩下。
彼に代わり、現在一之瀨の班の係長になった大城。その上司に苦手意識を持つ一之瀨。
逃走した容疑者が自殺体で発見され、ストーカーは疑いはないが、殺人には疑惑が出てくる。彼のアリバイを調べた一之瀨は、犯行時間のアリバイを見つけ、捜査本部で報告するも、本部は対立する。容疑者を逃がした岩下らは殺害犯の可能性を捨てない。
被害者の身辺を捜査した一之瀨は、彼女が社長の愛人だという噂を追求していく。かつてビジュアルバンドのボーカルとして有名だった社長。バンド休止後に設立した事務所。現役時代から女に手が早い社長。現在も愛人が3人いて、その1人が被害者だった。
大物芸能人を相手にすることで、一之瀨の捜査も進まなかったが。一之瀨がチンピラに襲われる事件が起こり、目撃者や監視カメラから犯人は捕まり、その自白から、社長の関与がわかる。暴力団との繋がりもある芸能界の闇の世界。
社長は会社のお飾りで、真の経営者は会長だった。社長を売り出したもとプロデューサーだった会長こそ、闇の世界とパイプがある。社長が会長から切られたことで、殺人の自白に追い込んだ一之瀨だが、会長を引き出すことはできなかった。
無事に女児を出産した妻、父親となって、新たな決意をする一之瀨。